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下級裁

生活保護廃止決定処分取消請求事件

判決データ

事件番号
平成30行ウ16
事件名
生活保護廃止決定処分取消請求事件
裁判所
山口地方裁判所
裁判年月日
2022年10月19日

AI概要

【事案の概要】 生活保護を受けていた原告が、同居する未成年の二男がアルバイトで就労収入を得ていたことを知りながら申告しなかったとして、山陽小野田市福祉事務所長(処分行政庁)から、生活保護法62条3項に基づく指導指示違反を理由に生活保護廃止処分(本件処分)を受けたため、その取消しを求めた事案である。原告は、前夫からのDV被害によるうつ病等を発症し、乳がんにも罹患するなど、離婚後約17年間無職の状態が続いていた。原告の世帯では、過去にも長男の就労収入の無申告により法78条に基づく費用徴収決定(約380万円)を受けたほか、二男の就労収入についても2度にわたり費用徴収決定を受けていた。 【争点】 主な争点は、本件処分に裁量権の逸脱又は濫用があったか否かである。原告は、二男が就労収入を原告に隠していたため知らなかったと主張し、処分行政庁が二男への事情聴取もせず原告の主観的要素を調査・考慮しなかったこと、二男が既に転出しており違反の再発可能性がないこと、精神疾患等により保護の必要性が高いことなどから、保護の停止を経ずに直ちに廃止したことは裁量権の逸脱・濫用であると主張した。被告は、成年世帯主が未成年世帯員の就労を知らないことは通常あり得ず、不正受給が常態化していた事案の重大性・悪質性に照らし保護廃止は相当であると反論した。 【判旨】 裁判所は、本件処分を取り消した。法62条3項に基づく処分の裁量審査について、指導指示違反の重大性・悪質性のみならず、将来において指導指示事項が履行される可能性、保護の停止を経ずに直ちに廃止する必要性・緊急性、保護廃止がもたらす被保護世帯の生活困窮の程度等を総合考慮すべきとの判断枠組みを示した。その上で、処分行政庁は、原告が二男の就労を認識していたか否かという指導指示違反の重大性・悪質性を判断する前提事項について、二男から直接事情聴取することもなく、個別具体的事情の調査・考慮を一切行わないまま原告が認識していたと決め付けたこと、本件処分前に二男が転出しており違反再発の可能性が低下し直ちに廃止すべき必要性・緊急性がなかったこと、精神疾患等により就労困難な原告にとって生活保護なくして最低限度の生活を維持し得ないことが明白であるのに十分考慮されなかったことを指摘し、本件処分は社会通念に照らし著しく妥当を欠き、裁量権を逸脱又は濫用したものと認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。