AI概要
【事案の概要】 本件は、デンマーク製キッチン用品ブランド「SCANPAN」の日本国内正規代理店である原告が、被告がYahoo!ショッピング上のオンラインストアにおいて、原告が制作会社に委託して作成した商品紹介画像(本件画像)を無断で複製・掲載した行為について、著作権(複製権及び送信可能化権)侵害に基づく損害賠償金20万円及び遅延損害金の支払を求めた事案である。原告は、本件画像の制作を株式会社いつもに委託し、同社から著作権の譲渡を受けていた。被告は、遅くとも令和3年3月頃までに、4種の商品の各販売ページに本件画像を掲載したが、原告からの申入れ後、同年5月までに削除した。 【争点】 1. 本件画像の著作物性及び原告の著作権の有無 2. 被告の故意又は過失の有無 3. 原告の損害額(著作権法114条3項に基づく使用料相当額。原告は1ページ当たり5万円×4ページ=20万円を主張。被告は1枚当たり月額1000〜2000円程度が相当と主張) 【判旨】 裁判所は、本件画像について、商品の特徴を表現する文章とイメージ画像等を組み合わせて制作されたものであり、著作物性を有すると認定した。また、本件委託契約に基づき著作権がいつも社から原告に譲渡されたことを認め、原告の著作権を肯定した。 被告の過失については、被告は自ら本件画像を制作した者ではないから、複製・掲載にあたり著作権の帰属等を調査確認すべき注意義務を負っていたにもかかわらず、これを怠ったとして、少なくとも過失があると認定した。原告ウェブサイトに著作権に関する警告文が掲示されていたことも考慮された。 損害額については、本件画像の利用期間が比較的短期間であること、原告が本件画像を第三者へのライセンス目的で制作したものではないことなどを総合考慮し、全体として5万円が相当と判断した。原告が主張した4ページ分の損害(20万円)については、本件画像と各商品画像は全体として一体を成すものであり、ページごとに別個の損害が生じるとはいえないとして退けた。また、売上減少に基づく損害の主張についても、被告の行為との相当因果関係の立証がないとして採用しなかった。