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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和1ワ8693
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2022年10月25日
裁判官
横田典子玉田雅義比舍昌志

AI概要

【事案の概要】 統合失調症を発症していた被告Y1(当時24歳)が、平成28年10月19日未明、面識のない近隣住民宅に日本刀の短刀等を持って侵入し、就寝中の亡A(43歳)を刺殺し、異変に気付いた亡Aの長女(原告X2)、二女(原告X3)、長男(原告X4)にも切りつけて負傷させた事件について、亡Aの妻(原告X1)ら遺族・被害者が、被告Y1及びその母である被告Y2に対し、共同不法行為に基づく損害賠償を請求した事案である。被告Y1は平成26年12月に統合失調症と診断され医療保護入院したが、被告Y2の入院費滞納等もあり約3か月で退院し、通院治療に移行した。被告Y2は病院が繰り返し提案した訪問看護等を拒絶し、被告Y1が平成28年3月に通院を自己中断した後も、鉈の所持や奇声・器物損壊等の症状悪化の兆候を認識しながら、医療機関への相談等の措置を講じなかった。刑事事件では被告Y1は限定責任能力と認定され、懲役30年の判決が確定している。 【争点】 (1) 被告Y1の責任能力の有無(不法行為責任の成否) (2) 被告Y2の監督義務違反に基づく不法行為責任の成否(注意義務の存否、予見可能性、結果回避可能性、相当因果関係) (3) 損害額 【判旨】 裁判所は、被告Y1について、犯行が計画的かつ合目的的に行われ、取調べでも自己弁護のための虚偽供述をしていたことから相当程度の判断・制御能力を有していたと認めつつ、統合失調症の症状が重篤であったことから限定責任能力の状態にあったと判断し、不法行為責任を認めた。被告Y2については、精神障害者の同居の親であっても当然に監督義務を負うものではないとしつつ、在宅治療の選択及び専門家の排除等の先行行為、予見可能性、監督可能性がある場合には監督義務が認められるとの判断枠組みを示した。その上で、被告Y2が訪問看護等の専門家の関与を自ら拒絶しながら通院拒否を放置した先行行為があること、平成28年9月末時点で病状悪化と他害の危険性の切迫を認識し得たこと、F病院に相談すれば治療再開や凶器発見により犯行を阻止できた蓋然性が高いことを認定し、民法709条に基づく共同不法行為責任を肯定した。損害額として、亡Aの死亡慰謝料2500万円、逸失利益2300万円(犯罪被害者等給付金控除後)等を認め、被告らに連帯して、原告X1に2750万円、原告X2に1045万円、原告X3及びX4に各1155万円、原告X5に110万円の支払を命じた。なお、亡Aの兄姉(原告X6・X7)の固有の慰謝料請求は、亡Aとの間に父母・配偶者・子と実質的に同視し得る身分関係が認められないとして棄却された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。