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下級裁

損害賠償等請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ25880
事件名
損害賠償等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年11月9日
裁判官
大嶋洋志下山久美子溝口翔太

AI概要

【事案の概要】 本件は、参議院議員である原告ら2名が、作家・ジャーナリストである被告Cが産経新聞に寄稿し、被告産経新聞社が掲載した記事により名誉を毀損されたとして、被告Cに対しては不法行為責任に基づき、被告産経に対しては使用者責任又は共同不法行為責任に基づき、各原告につき慰謝料及び弁護士費用合計440万円の損害賠償並びに謝罪広告の掲載を求めた事案である。 問題となった記事は、いわゆる森友問題に関する連載記事の一つであり、その中の表現部分(「また東京では翌6日、民進党のB、A両氏が財務省に乗り込み、約1時間、職員をつるし上げている。当該職員の自殺はその翌日の7日だった。」)が、原告らが財務省近畿財務局職員の自殺の前日に同職員をつるし上げ、それが自殺の要因となったとの事実を摘示するものかが争われた。なお、原告らが実際に訪れたのは東京の財務省本省であり、自殺した職員に対して直接説明や面談を求めた事実はなかった。 【争点】 ①本件表現部分の摘示事実及び名誉毀損該当性、②原告らの損害額、③謝罪広告請求の可否が争点となった。被告らは、本件表現部分は原告らが財務省担当者を批判・問責したとの事実を摘示するにとどまり、自殺との因果関係を指摘するものではないと反論した。その根拠として、原告らの訪問先が東京の財務省本省であり自殺した職員は近畿財務局勤務であること、第1文目の「職員」には「当該」が付されていないこと、記事の主題は他の新聞社の報道姿勢の批評であること等を主張した。 【判旨】 裁判所は、一般読者の普通の注意と読み方を基準として本件表現部分の摘示事実を検討した。第1文目の「職員」と第2文目の「当該職員」について、「当該」は日常的に直前の同種名詞と同一であることを示す指示語的表現として使われていることから、両者は同一人物を指すと理解されるとした。また、同一段落内の連続した2文で一日違いの出来事が記述され、「その翌日の」と時間的近接性が強調されていること、「つるし上げ」による心理的負荷が自殺の要因となったとの印象を抱くのが自然であることから、本件表現部分は原告らの行為と職員の自殺との間の因果関係を黙示的に表現していると認定した。 被告らの反論についても、記事内で第2段落と第7段落は相当程度離れた箇所に配置されており、一般読者が近畿財務局勤務の記述を想起して訪問先との矛盾に気づくとは認められないこと、職員の休職の事実は記事掲載時点で一般読者が有していた知識とは認められないこと等を理由に、いずれも排斥した。 以上から、本件記事は原告らの名誉を毀損する不法行為に当たると認め、慰謝料各100万円及び弁護士費用各10万円の合計各110万円の損害賠償を認容した。謝罪広告については、判決により社会的評価は相当程度回復すること、原告らは現職国会議員として自ら発信できる立場にあること等を考慮し、必要性を認めなかった。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。