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特許権侵害に基づく損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ25891
事件名
特許権侵害に基づく損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年12月23日
裁判官
柴田義明佐伯良子仲田憲史

AI概要

【事案の概要】 本件は、「フィルタ内に管状要素を含むフィルタ付シガレット」に関する特許権(特許第6131244号)を有する米国法人の原告レイノルズ及び同特許権について独占的通常実施権の許諾を受けた英国法人の原告ニコベンチャーズが、被告フィリップ・モリス・ジャパン合同会社及び被告双日株式会社に対し、被告らが輸入・販売する加熱式たばこ製品(IQOS用のMarlboroやHEETSブランドのたばこスティック計13製品)が本件特許発明の技術的範囲に属するとして、特許法102条3項に基づく損害賠償として各原告に対し連帯して各1億円の支払を求めた事案である。 本件特許発明は、タバコロッドに接続されたフィルタ要素内にチャネル(空洞)を設け、主流煙がチャネルを通過することで煙変性剤に実質的に接触せずに喫煙者に届くようにし、気相成分の除去と望ましい官能的特徴の維持を両立させるシガレットに関するものである。被告製品はA区画(タバコロッド)、B区画(セルロースアセテート繊維の中空管)、C区画(PLAポリマーシート)、D区画(吸口フィルタ)の4区画構成で、全区画にメンソールが分布していた。 【争点】 主な争点は、(1)メンソールが本件発明の「煙変性剤」に当たるか、(2)被告製品のB区画及びC区画が「フィルタ要素」に当たるか、(3)被告製品において「主流煙は、煙変性剤に実質的に接触することなく通過する」(構成要件I)を充足するか、(4)本件特許に無効理由があるかであった。 【判旨】 裁判所は、メンソールは揮発性の香料であり、主流煙に風味を添加する揮発性の風味剤として「煙変性剤」に当たると認定した。被告は、煙変性剤は主流煙の味質に悪影響を与えるものに限られると主張したが、本件明細書にはペパーミント等の香味材も煙変性剤の例として挙げられていることから、被告の主張を退けた。 しかし、構成要件Iの「主流煙は、煙変性剤に実質的に接触することなく通過する」の充足性について、裁判所は、この要件はタバコロッドで発生した主流煙がマウス端(吸口端)に至るまでの全経路において煙変性剤に実質的に接触しないことを意味すると解釈した。本件明細書の全実施例において煙変性剤はチャネルが設けられた区画のみに配置されており、チャネルのない部分で主流煙が煙変性剤に接触する構成は想定されていないと判断した。被告製品は全区画にメンソール(煙変性剤)が分布しており、チャネルのないC区画において主流煙がメンソールと実質的に接触するため、構成要件Iを充足しないと結論づけた。 以上より、被告製品は本件特許の技術的範囲に属しないとして、その余の争点を判断するまでもなく、原告らの請求をいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。