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下級裁

偽造通貨行使

判決データ

事件番号
令和2う127
事件名
偽造通貨行使
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2021年1月13日
裁判種別・結果
破棄差戻
裁判官
中里智美國井恒志下山洋司
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 被告人が、平成30年8月16日、東京都江東区亀戸のコンビニエンスストアで偽造1万円札1枚を行使したとされる事件(亀戸事件)、及び同月21日、情を知らないAを介して千葉県内の3店舗で偽造1万円札合計4枚を行使したとされる事件(千葉事件)について、偽造通貨行使罪で起訴された。原審(東京地裁・裁判員裁判)は、亀戸事件について、被告人が行使時に偽造と認識していたことは明らかだが、偽造1万円札を受け取った時点(収得時)から偽造と認識していたとは認められないとし、千葉事件についても、証人Aの証言の信用性を否定し、被告人がAを介して偽造1万円札を行使したとは認められないとして、いずれも無罪を言い渡した。検察官が事実誤認及び訴訟手続の法令違反を理由に控訴した。 【争点】 偽造通貨行使罪(刑法148条2項、無期又は3年以上の懲役)と偽造通貨収得後知情行使罪(同法152条、額面価格の3倍以下の罰金又は科料)は法定刑に格段の差異があるところ、原審の公判前整理手続及び公判審理において、検察官・弁護人双方とも、偽造通貨の「収得時の知情性」(受け取った時点で偽造と認識していたか)に関する主張・立証を行っておらず、原裁判所がこの点について両当事者に釈明を求める義務を負っていたか否かが争点となった。 【判旨(量刑)】 東京高裁は、原判決を破棄し、東京地裁に差し戻した。その理由として、偽造通貨行使罪のみで起訴され行使時の知情性が争われた場合、偽造通貨収得後知情行使罪との関係で収得時の知情性の有無も審理しなければ同罪の成否について適切な判断ができないことは明らかであるとした。原審検察官の証明予定事実記載書には収得時の知情性に関する主張が一切なく、弁護人もこの点を争点化しておらず、少なくとも検察官が収得時の知情性に関する主張・立証の必要性を見落としている可能性が高い状況にあったと認定した。当事者追行主義の下で裁判所が釈明義務を負うのは例外的であるが、本件では重要な争点に関する主張・立証が欠落しており、裁判員裁判の基礎を欠く審理となっている瑕疵の重大性や、両罪の法定刑の格段の差異に照らし、原裁判所は検察官に釈明を求めて収得時の知情性についても審理が尽くされるよう措置を講じる義務があったと判示した。原裁判所がこの措置を講じなかったことは判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反(釈明義務違反)に当たるとして、改めて裁判員の参加する合議体で収得時の知情性を含めた審理・評議を尽くすべく差し戻した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。