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下級裁

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和1ネ664
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
名古屋高等裁判所
裁判年月日
2021年1月13日
裁判官
萩本修末吉幹和日置朋弘
原審裁判所
名古屋地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 スリランカ国籍の控訴人は、平成17年に偽造旅券で本邦に不法入国し、平成22年に退去強制令書発付処分を受けた。その後の難民認定申請に対し、平成23年に法務大臣から難民不認定処分を受け、平成26年11月7日に異議申立棄却決定がされた。しかし、同決定の告知は40日後の同年12月17日に初めて行われ、その翌日の12月18日にチャーター機による集団送還でスリランカに強制送還された。控訴人は、入管職員が取消訴訟等の意向を示していた控訴人を集団送還の対象者に選定し、異議棄却決定の告知を意図的に遅らせた上、告知後に弁護士との連絡を遮断し、スリランカへの帰国後に訴訟ができるとの虚偽の説明をして送還したことが裁判を受ける権利を侵害したと主張し、国賠法1条1項に基づき慰謝料等合計330万円の損害賠償を求めた。原審は、虚偽の教示についてのみ違法を認め、8万8000円の賠償を命じたため、控訴人が敗訴部分を不服として控訴した。 【争点】 本件送還に至る入管職員の一連の行為が国賠法1条1項の適用上違法であるか。具体的には、取消訴訟等の意向を示していた被退去強制者を集団送還の対象者に選定し、異議棄却決定の告知を送還直前まで遅らせ、告知後に外部との連絡を遮断して強制送還したことが、控訴人の裁判を受ける権利(憲法32条)や適正手続の保障(憲法31条)等を侵害するか。 【判旨】 控訴一部認容(原判決変更、賠償額を44万円に増額)。裁判所は、まず入管法等が難民不認定処分に対する不服申立てについて自由選択主義を採用し、異議申立棄却決定後も取消訴訟等の提起を可能としていること、行政事件訴訟法が教示義務を定めて司法審査の機会を保障しようとしていること等から、被退去強制者は異議申立棄却決定後に取消訴訟等を提起して難民該当性に関する司法審査の機会を実質的に奪われないことについて法律上保護された利益を有すると判示した。その上で、入管職員が取消訴訟等の意向を示していた控訴人について、集団送還の対象として異議棄却決定の告知を送還直前まで遅らせ、告知後に外部との連絡を遮断して強制送還した一連の行為は、異議申立てが濫用的に行われたとはいえない本件において、控訴人の司法審査の機会を実質的に奪ったものとして国賠法1条1項の適用上違法であるとした。慰謝料40万円及び弁護士費用4万円の合計44万円の賠償を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。