都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3132 件の口コミ
知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10101
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年1月19日
裁判官
菅野雅之本吉弘行中村恭

AI概要

【事案の概要】 原告は、「庵治石工衆」の文字を標準文字で表してなる商標について、第40類「石材の加工」等を指定役務として商標登録出願をしたところ、特許庁から拒絶査定を受け、拒絶査定不服審判を請求した。しかし、特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」との審決をしたため、原告がその取消しを求めて本件訴訟を提起した。 庵治石(あじいし)とは、香川県高松市庵治町・牟礼町及びその周辺地域で採掘される良質な花崗岩であり、最高級の墓石材として古くから全国的に知られている。讃岐石材加工協同組合、庵治石開発協同組合及び協同組合庵治石振興会(引用商標権者)は、「庵治石」の文字を標準文字で表してなる地域団体商標(登録第5030818号)を有しており、昭和45年から毎年展示即売会を開催するなど、長年にわたりブランドの維持・普及活動を行ってきた。 本件審決は、本願商標「庵治石工衆」をその指定役務に使用した場合、取引者・需要者が引用商標「庵治石」を連想し、引用商標権者又はその構成員の業務に係る役務であると誤信するおそれがあるとして、商標法4条1項15号(混同を生ずるおそれのある商標)に該当すると判断した。 【争点】 本願商標「庵治石工衆」が商標法4条1項15号に該当するか否か。具体的には、(1)引用商標「庵治石」が引用商標権者の業務を示すものとして周知性を有するか、(2)本願商標をその指定役務に使用した場合に出所の混同を生ずるおそれがあるかが争われた。原告は、「庵治石」は石材の一種を示す普通名称であって自他商品役務識別機能を有しないから周知性は認められず、また、取引者・需要者は本願商標を「庵治」「石工」「衆」と分解して認識するから混同のおそれはないと主張した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。まず周知性について、「庵治石」の文字が「香川県高松市庵治町・牟礼町産の花崗岩」を意味することは認めつつも、引用商標権者が昭和20年代から組合を結成して活動し、地域団体商標の登録後は「庵治石®登録証」等を発行してブランド管理に努め、毎年の展示即売会「あじストーンフェア」や「むれ源平石あかりロード」等のイベントを継続的に開催してきたこと、経済産業省特許庁の地域団体商標ガイドブックにも毎回掲載されてきたこと等の事情を考慮し、引用商標は相当程度高い周知性を有していたと認定した。「庵治石」が本来の産地以外の石材の呼称にも用いられるなど普通名称になったことを示す証拠はないとして、原告の普通名称の主張を退けた。 次に出所混同のおそれについて、「庵治石」は特定の意味合いを有するよく知られた語であるから、本願商標「庵治石工衆」は「庵治石」と「工衆」に分離して観察することが不自然とはいえず、「工衆」は辞書に載録された成語ではなく出所識別機能は強くないことから、「庵治石」の部分が要部として看取されるとした。そして、本願商標の要部と引用商標は外観・称呼・観念のいずれも同一であること、指定役務と指定商品が密接に関連すること、需要者の注意力が高度とはいえないこと等を総合的に考慮し、本願商標は商標法4条1項15号に該当するとした審決の判断に誤りはないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。