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下級裁

各損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
平成29ネ2620
事件名
各損害賠償請求控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2021年1月21日
裁判種別・結果
その他
裁判官
足立哲河本晶子松下貴彦
原審裁判所
前橋地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う津波により、東京電力(一審被告東電)が設置・運営する福島第一原子力発電所から放射性物質が放出される事故(本件事故)が発生した。福島県内の避難指示等対象区域や自主的避難等対象区域等に居住していた一審原告ら(約137名)が、一審被告東電に対し主位的に民法709条に基づき、予備的に原子力損害賠償法(原賠法)3条1項に基づき、また一審被告国に対し国家賠償法1条1項に基づき、一人当たり慰謝料1000万円及び弁護士費用100万円等の連帯支払を求めた事案の控訴審である。原審は一審原告らの一部について請求の一部を認容し、国の責任も一部認めていた。一審原告ら、一審被告国及び一審被告東電がそれぞれ控訴した。 【争点】 主要な争点は、(1)経済産業大臣が一審被告東電に対し電気事業法40条に基づく技術基準適合命令等の規制権限を行使しなかったことが国賠法1条1項の適用上違法といえるか(国の責任の有無)、(2)一審被告東電に対する民法709条に基づく損害賠償請求の可否、(3)原賠法3条1項に基づく損害賠償における一審原告らの損害額及び相当因果関係の有無である。特に国の責任については、地震調査研究推進本部が平成14年に公表した「長期評価」の知見に基づき、経済産業大臣が本件原発の敷地高を超える津波の到来を予見し得たかが中心的争点となった。 【判旨】 当裁判所は、まず国の責任について、長期評価は全国を概観した地震動予測地図作成のための資料として相応の合理性は認められるものの、経済産業大臣に規制権限の行使を義務付けるだけの科学的・専門技術的な見地からの合理性を有する知見とは認められないと判断した。その理由として、長期評価が前提とする三つの津波地震のうち慶長三陸地震及び延宝房総沖地震については、海溝型分科会の議論当時から現在に至るまで相当数の地震学者が異なる見解を示していたこと、三陸沖北部から房総沖の日本海溝寄りの領域を一つの領域として津波地震がどこでも発生し得るとした根拠が大局的な構造の共通性にとどまり、地震地体構造論上は同領域が南北に区分されていたことなどを挙げた。その上で、経済産業大臣が技術基準適合命令を発しなかったことは許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くものとは認められず、国賠法1条1項の適用上違法であるということはできないとして、国の責任を否定し、原判決中の国の敗訴部分を取り消した。次に、一審被告東電に対する民法709条に基づく請求については、原賠法は民法の不法行為に関する規定の特則であり、原賠法の規定が適用される範囲では民法の適用は排除されるとして棄却した。他方、原賠法3条1項に基づく予備的請求については、一審被告東電は原子力事業者として無過失の損害賠償責任を負うとし、各一審原告の避難区域の種別や個別事情に応じて慰謝料額を算定し、既払金を控除した上で一部認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。