都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3137 件の口コミ
最高裁

わいせつ電磁的記録記録媒体陳列,公然わいせつ被告事件

判決データ

事件番号
平成30あ1381
事件名
わいせつ電磁的記録記録媒体陳列,公然わいせつ被告事件
裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
2021年2月1日
裁判種別・結果
決定・棄却
裁判官
草野耕一菅野博之三浦守
原審裁判所
大阪高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 動画投稿・配信サイト「X」(投稿サイト「X動画」及びライブ配信サイト「Xライブ」)を運営する米国法人の業務全般を管理・統括していた被告人両名が、同サイトに無修正わいせつ動画が投稿・配信される蓋然性を認識しながら、これを利用して利益を上げる目的で、基本的に無修正わいせつ動画を放置する方針を採り、投稿者や配信者に対し動画の投稿・配信を勧誘していたという事案である。被告人両名は、弁護士から日本国内で刑事責任を問われる可能性がある旨を繰り返し指摘されていたにもかかわらず、投稿画面の警告文から「無修正ポルノ」の文言を削除し、無修正わいせつ動画を放置し続けた。サイトでは、投稿者に対し有料会員登録に応じたポイント報酬制度や動画評価の仕組みが設けられ、ライブ配信では売上上位者のランキング表示等がなされるなど、より多くの動画の投稿・配信を促す措置が講じられていた。実際の投稿者・配信者らは、こうした仕組みを利用して無修正わいせつ動画の投稿・配信を行い、わいせつ電磁的記録記録媒体陳列罪及び公然わいせつ罪に問われた。 【争点】 主な争点は2点ある。第1に、捜査機関が日本国外に所在するサーバにリモートアクセスして電磁的記録を複写した捜査手続の適法性である。弁護人は、国外サーバへのリモートアクセスは国際捜査共助によるべきであり、これを回避した捜査は存置国の主権を侵害する重大な違法があるとして、収集された証拠の排除を主張した。第2に、サイト運営者である被告人両名と実際の投稿者・配信者との間に、わいせつ電磁的記録記録媒体陳列罪及び公然わいせつ罪の共同正犯としての共謀が認められるかである。 【判旨(量刑)】 最高裁は上告を棄却した。第1の争点について、刑訴法99条2項・218条2項の文言やサイバー犯罪に関する条約締結のための立法経緯、同条約32条の規定内容等に照らし、電磁的記録を保管した記録媒体が同条約の締約国に所在し、同記録を開示する正当な権限を有する者の合法的かつ任意の同意がある場合には、国際捜査共助によることなくリモートアクセス及び記録の複写を行うことが許されると判示した。そのうえで、関係者の任意の承諾なく行われた手続についても、実質的には司法審査を経た捜索差押許可状に基づく手続であり、許可状の範囲を超えた証拠収集は認められず、令状主義を潜脱する意図もなかったとして、重大な違法はないと判断した。第2の争点について、被告人両名がサイトの仕組みや運営を通じて投稿・配信を勧誘し、無修正わいせつ動画を利用して利益を上げる意図を投稿者らに示していたこと、投稿者らもその意図に基づきサイトのシステムに従って投稿・配信を行ったことから、両者の間には黙示の意思連絡があったと評価でき、共同正犯の成立を認めた原判断は正当であるとした。 【補足意見】 三浦守裁判官は、外国に所在する記録媒体へのリモートアクセスについて補足意見を述べた。記録媒体がサイバー犯罪条約の締約国に所在するか否かが明らかでない場合、収集した証拠の証拠能力は、権限を有する者の任意の承諾の有無その他諸般の事情を考慮して判断すべきであるとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。