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下級裁

殺人

判決データ

事件番号
令和2わ2451
事件名
殺人
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2021年2月18日
裁判官
坂口裕俊湯川亮重田裕之

AI概要

【事案の概要】 被告人は中度知的障害を有する女性で、夫・義母・実子3人(うち2人に障害あり)と同居し、主に家事・育児を担っていた。令和元年6月に第4子である被害者が出生した後、施設に預けていた二女の帰宅も重なり、不眠や疲労による身体的・精神的負担が増大した。被告人は行政機関に相談したが具体的な支援は得られず、被害者を施設に預けることを夫や義母に相談しても反対された。令和2年1月には家族4人がインフルエンザに罹患し、その看病にも追われてさらに追い詰められた。同月18日、義母と被害者を預けることについて言い合いになった後、被告人は適応障害の状態に陥り、翌19日朝、被害者(当時生後7か月)を抱いて外出した。被告人は、集合住宅の階段踊り場から被害者を2回にわたり落下させた。1回目は4階から5階の踊り場(高さ約11m)から落下させたが、植込みの上に落ちたため被害者は死亡しなかった。その後、9階から10階の踊り場(高さ約25m)から再度落下させ、被害者を脳挫滅により死亡させた。なお、被告人は犯行当時、中度知的障害及び適応障害により心神耗弱の状態にあったと認定された。 【判旨(量刑)】 裁判所は、2回にわたる落下行為は強い殺意に基づく非常に危険で悪質な犯行態様であると指摘した。一方で、被告人が中度知的障害を抱えながら障害児を含む4人の育児を担い、睡眠不足や疲労が蓄積する中で家族や行政に何度も助けを求めたにもかかわらず適切な支援を得られなかった経緯には気の毒な面が多分にあるとした。強い殺意も適応障害等の影響によるところが大きく、被告人の意思決定を強く非難することはできないとした。検察官は、乳児院から翌週に空きが出る旨の連絡があり育児負担軽減の見通しがあった点を重い情状として主張したが、裁判所は、適応障害の状態では将来の見通しを冷静に考えることは困難であり、義母が施設入所に反対していたことから育児負担軽減の確実な見通しがあったともいえないとして退けた。本件は、家族問題を動機とする前科のない殺人事案の中では軽い部類に位置付けられるとし、被告人の反省、夫・義母・行政機関による今後のサポート、養育すべき3人の子がいることも踏まえ、社会内での更生の機会を与えるのが相当と判断した。求刑懲役5年に対し、懲役3年・執行猶予5年(保護観察付き)を言い渡した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。