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最高裁

固定資産税等課税免除措置取消(住民訴訟)請求事件

判決データ

事件番号
令和1行ツ222
事件名
固定資産税等課税免除措置取消(住民訴訟)請求事件
裁判所
最高裁判所大法廷
裁判年月日
2021年2月24日
裁判種別・結果
判決・その他
裁判官
大谷直人池上政幸小池裕木澤克之菅野博之山口厚戸倉三郎林景一宮崎裕子深山卓也三浦守草野耕一宇賀克也林道晴岡村和美
原審裁判所
福岡高等裁判所_那覇支部

AI概要

【事案の概要】 那覇市が管理する都市公園(松山公園)内に、儒教の祖である孔子等を祀った久米至聖廟(本件施設)が設置されている。本件施設は、一般社団法人(参加人)が所有し、大成殿には孔子の像及び神位が配置され、多くの参拝者が訪れるほか、毎年「釋奠祭禮」と呼ばれる儀式が行われている。当時の市長は、参加人に対し公園施設設置許可をするとともに、公園使用料(年間約576万円)の全額を免除する処分をした。那覇市の住民である原告が、市長が参加人に対し公園使用料を請求しないことは違法に財産の管理を怠るものであるとして、地方自治法242条の2第1項3号に基づき、怠る事実の違法確認を求める住民訴訟を提起した。 【争点】 本件施設の敷地に係る公園使用料の全額免除が、憲法20条3項の禁止する宗教的活動に該当し、政教分離原則に違反するか。また、本件免除が違憲無効である場合に、使用料債権の全額を請求しないことが違法となるか。 【判旨】 最高裁大法廷は、裁判官14対1の多数意見で、本件免除は憲法20条3項に違反するとした原審の判断を是認し、さらに使用料全額の不請求を違法とした。まず、政教分離規定違反の判断枠組みとして、施設の性格、免除の経緯、無償提供の態様、一般人の評価等の諸般の事情を考慮し、社会通念に照らして総合的に判断すべきとした。そのうえで、(1)本件施設は、大成殿に孔子の像・神位が配置され参拝者を受け入れていること、釋奠祭禮が孔子の霊の存在を前提とした宗教的意義を有する儀式であること、歴史的にも社寺と同様の取扱いを受けていたこと等から、宗教性を肯定でき、その程度も軽微とはいえないとした。(2)観光資源等としての意義や歴史的価値をもって、国公有地を無償提供する必要性・合理性を直ちに裏付けるものとはいえないとした。(3)占用面積1335平方メートル、年間約576万円の使用料免除による利益は相当に大きく、更新が繰り返されれば継続的に同様の利益を享受することになるとした。以上を総合し、本件免除は一般人の目から見て市が特定の宗教に対して特別の便益を提供し援助していると評価されてもやむを得ず、信教の自由の保障の確保という制度の根本目的との関係で相当とされる限度を超えるものとして、憲法20条3項の禁止する宗教的活動に該当すると判断した。また、使用料債権については、公園条例により一義的に決定され、設置許可と期間経過により当然に発生するものであるところ、地方自治法の規定に照らし、債権の行使・不行使について裁量はなく、全額を請求しないことは違法であるとした。 【反対意見】 裁判官林景一は反対意見を述べた。参加人は久米三十六姓の末裔による血縁集団の連合体であり、定款上の目的や実際の活動を評価しても、特定の宗教の信仰を絆として日常的に実践する集団とはみられず、釋奠祭禮も伝統・習俗の継承であって宗教性は希薄であるとした。また、宗教の特定も信者集団の認定もできない本件で政教分離規定違反を問うことは、同規定の外延を過度に拡張し、歴史研究・文化活動等への公的支援に対する萎縮効果をもたらしかねないとして、本件免除は違憲とまではいえないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。