都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3153 件の口コミ
下級裁

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
平成31ネ83
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2021年2月24日
裁判種別・結果
その他
裁判官
西井和徒絹川泰毅澤井真一
原審裁判所
広島地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 破裂脳動脈瘤に対するコイル塞栓術(血管内治療)を受けた患者Gが、術中に動脈瘤が再破裂して死亡した事案である。Gは平成25年6月17日に突発的な頭痛に襲われ、同月19日に被控訴人病院(広島赤十字・原爆病院)でくも膜下出血と診断され緊急入院した。前交通動脈に二つの葉状の構成成分を有する6mm大の破裂脳動脈瘤が確認され、主治医H医師はコイル塞栓術を第1選択として説明し、同日夜に他院から派遣されたI医師及びJ医師が手術を実施した。しかし術中にコイル5本目の挿入時に動脈瘤の左側構成成分のネック部分が再破裂し、Gは意識が回復しないまま死亡した。Gの遺族である控訴人ら(夫、子2名、両親)が、主治医の説明義務違反及び執刀医らの手技上の注意義務違反を主張し、使用者責任又は債務不履行に基づく損害賠償を求めた。原審は控訴人らの請求をいずれも棄却したため、控訴人らが控訴した。 【争点】 (1) 術中破裂があった場合に開頭手術では救命できないことの説明義務違反の有無、(2) 動脈瘤の形状(二つの葉状構成成分)・存在部位(前交通動脈)及びそれに伴う手術の困難さについての説明義務違反の有無、(3) フレーミング(コイルの枠組み形成)についての注意義務違反の有無、(4) コイル5の二次コイル径・長さの選択についての注意義務違反の有無、(5)(6) カテーテル又はコイルによる穿孔・抜去・見落としについての注意義務違反の有無、(7) 損害額。 【判旨】 原判決を変更し、控訴人らの請求を大部分認容した。争点1につき、H医師が手術説明書面で「破裂した場合に出血が止められなくなり急いで開頭手術をしなくてはならない場合や、手術すらできない場合もあります」と説明した点について、一般の患者の普通の注意と読み方を基準にすると、術中破裂があっても例外的場合を除き開頭手術で救命できるかのような趣旨に受け取られるとして、説明義務違反を認めた。争点2につき、動脈瘤が二つの葉状構成成分を有しダブルカテーテルを要するほど手術が困難であること、及び前交通動脈がコイル塞栓術の困難な部位の一つであることの説明義務違反を認めた。もっとも、これらの説明義務違反については、Gがクリッピング術を選択した高度の蓋然性までは認められず、自己決定権侵害による慰謝料請求が認められるにとどまるとした。争点3につき、I医師が選択したコイル1の二次コイル径3.5mmは左側構成成分の長径4.09mmに対して小さすぎ、ネック部分までカバーする立体的なフレームを形成できなかったと認定し、当時の医療水準に反するフレーミングの注意義務違反を認めた。そして、フレーム形成が不十分であった左側構成成分のネック部分をコイル5が穿孔して再破裂が生じたと推認し、注意義務違反とGの死亡との間に相当因果関係を認めた。損害額は、逸失利益約3561万円、遺族固有の慰謝料合計2400万円等を認め、控訴人ら合計約6722万円の支払を命じた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。