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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10084
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年2月25日
裁判官
森義之佐野信中島朋宏

AI概要

【事案の概要】 本件は、原告ら(株式会社セフト研究所及び株式会社空調服)が、「空調服」の文字を標準文字で表してなる商標について商標登録出願をしたところ、特許庁が商標法3条1項3号(品質等表示)に該当し、同条2項(使用による識別力の獲得)の要件も満たさないとして拒絶査定を維持する審決をしたため、その取消しを求めた審決取消訴訟である。指定商品は「通気機能を備えた作業服・ワイシャツ・ブルゾン」である。原告らの代表者は、服の内部にファンを取り付けて汗を気化させ体温を下げる衣服を独自に開発し、平成16年に「空調服」と名付けて販売を開始した。平成27年頃までの約10年間、EFウェア(電動ファン付きウェア)市場を独占していたが、その後他社が参入し、一部の新聞記事やネット通販サイトでEFウェア一般を指す語として「空調服」が使われる例も生じていた。 【争点】 1. 本願商標「空調服」が商標法3条1項3号(商品の品質等を表示する商標)に該当するか 2. 仮に3条1項3号に該当するとして、同条2項(使用による特別顕著性の獲得)に該当するか 【判旨】 裁判所は、3条1項3号該当性については肯定した。「空調」は「室内の空気の温度・湿度・清浄度などの調節」を意味するところ、服の内側を室内と同様の空間とみて「服の内部の空気の温度等を調節する服」と理解することが相応に可能であり、また「エアコン」が日常的に冷暖房機器の意味で用いられることや、「作業服」「宇宙服」等の用例に照らし、「空調服」は「冷暖房に関する用途や特徴を有する服」という意味合いを容易に認識させるとした。 しかし、3条2項該当性については、審決の判断を誤りとした。裁判所は、(1)「空調服」は原告らが独自に開発した商品に付した名称であり、平成17年当時は他にEFウェアが存在せず強い独自性を有していたこと、(2)約10年間市場を独占し、全国紙やテレビ番組で多数回にわたり原告商品として紹介されたこと、(3)大手企業(清水建設、東芝エレベータ、三菱電機ビルテクノサービス等)への大規模導入実績があること、(4)平成27年以降他社が参入した後も、他メーカーは「空調服」とは異なる独自のブランド名を使用し、原告各社等がEFウェア市場の約3分の1のトップシェアを維持していること、(5)環境大臣表彰やグッドデザイン賞を受賞していること等を総合考慮し、「空調服」は使用の結果、需要者・取引者が原告各社の業務に係る商品であると認識できるに至ったと認定した。審決が売上高や広告効果の客観的証拠の不足を理由に特別顕著性を否定した点については、実態をみない判断であって相当でないと批判し、審決を取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。