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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10034
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年3月4日
裁判官
菅野雅之本吉弘行岡山忠広

AI概要

【事案の概要】 本件は、「ボール配列用マスクの製造方法」に関する特許(特許第6302430号)の無効審判請求不成立審決の取消訴訟である。半導体基板上に導電性ボール(はんだボール)を搭載する際に使用するマスクの製造方法に関する特許技術が争われた。 被告は、マスク本体の裏面に分離独立した複数の突起を設け、その先端部の周縁エッジ部を丸味のあるR形状に形成することで、布拭き取り時の引っ掛かりを防止するボール配列用マスクの製造方法について特許を取得した。原告は、この特許について、先行文献(甲1:特開2010-247500号公報)に記載された発明及び甲2ないし8に記載された事項に基づき、当業者が容易に発明できたとして進歩性欠如を理由に無効審判を請求したが、特許庁は審判請求不成立の審決をした。原告はこの審決の取消しを求めて本件訴訟を提起した。 【争点】 主な争点は、(1)本件発明と甲1発明の相違点の認定の誤りの有無、及び(2)相違点に係る容易想到性の判断の誤りの有無である。具体的には、甲1発明のマスク裏面に形成される「凹部」の周囲の領域が、本件発明の「分離独立した複数の突起」に相当するか、また、凹部を形成する甲1発明の製造方法を突起形成に転用する動機付けや阻害要因の有無が争われた。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。 まず相違点の認定について、裁判所は、本件審決が甲1発明の凹部周囲の領域では布拭き取り時の引っ掛かりが生じないことを理由に「突起」に該当しないとした点は適切でないと指摘しつつも、本件発明の「突起」に平面的な枠状のものが含まれるとの原告主張を退けた。本件明細書には「突起」が枠状のものを含むとの記載も示唆もなく、甲1には「互いに分離独立した複数の」ものであることの開示もないとして、相違点の認定自体に誤りはないと判断した。 次に容易想到性について、裁判所は、甲1発明は凹部形成を目的とする製造方法であり、本件発明は突起形成を目的とするもので、製造するマスクの構造、課題及び目的がいずれも異なると指摘し、甲1には本件発明に係る構造のマスクを製造する動機付けとなる記載はないと判断した。さらに阻害要因についても、甲1発明において分離独立した突起を形成すると、金属膜厚の薄い部分が増えてマスクの耐久性が低下し、甲1発明の課題解決に反する結果となることから、阻害要因があると認定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。