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最高裁

法人税更正処分取消請求事件

判決データ

事件番号
令和1行ヒ333
事件名
法人税更正処分取消請求事件
裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
2021年3月11日
裁判種別・結果
判決・棄却
裁判官
深山卓也池上政幸小池裕木澤克之山口厚

AI概要

【事案の概要】 内国法人である被上告人(原告)は、米国デラウェア州法に基づくLLC(外国子会社)から、資本剰余金を原資とする1億ドル(本件資本配当)と利益剰余金を原資とする5億4400万ドル(本件利益配当)の合計6億4400万ドルの配当を受けた。被上告人は、本件資本配当を法人税法24条1項3号の「資本の払戻し」、本件利益配当を同法23条1項1号の「剰余金の配当」としてそれぞれ処理し、連結確定申告を行った。これに対し、所轄税務署長は、本件配当の全額が資本の払戻しに該当するとして更正処分を行った。本件は、被上告人が当該更正処分のうち申告額を超える部分の取消しを求めた事案である。背景として、会社法施行に伴い、旧商法下で別個の手続であった利益の配当と資本減少による払戻しが、いずれも「剰余金の配当」という同一の手続で行われることとなり、法人税法上もその原資の違いにより課税関係を区別する仕組みに改められたという制度変遷がある。 【争点】 利益剰余金と資本剰余金の双方を原資として行われた剰余金の配当について、法人税法上どのように取り扱うべきか。具体的には、(1)当該配当の全体が法人税法24条1項3号の「資本の払戻し」に該当するか、それとも原資ごとに同法23条1項1号と24条1項3号を別々に適用すべきか、(2)全体が資本の払戻しに該当するとした場合、法人税法施行令23条1項3号に基づく株式対応部分金額の計算において、減少資本剰余金額を超える直前払戻等対応資本金額等が算出される結果、利益剰余金を原資とする部分まで資本部分の払戻しとして扱われることの適法性が争われた。 【判旨】 最高裁は、まず法人税法24条1項3号と23条1項1号の文理等に照らし、資本剰余金の額が減少する配当はその全体が「資本の払戻し」に該当すると判断し、利益剰余金を原資とする部分には23条1項1号が適用されるとした原審の法令解釈は誤りであるとした。しかし他方で、法人税法の仕組みを検討し、同法は利益剰余金のみを原資とする払戻しについては資本部分の有無を問わず一律に利益部分の分配として扱い、資本剰余金を原資とする払戻しについてのみ資本部分と利益部分に分ける構造を採っていることから、利益剰余金を原資とする部分を資本部分の払戻しとして扱うことは予定されていないとした。その上で、法人税法施行令23条1項3号の計算方法のうち、簿価純資産価額が直前資本金額を下回る場合に減少資本剰余金額を超える直前払戻等対応資本金額等が算出される部分は、法人税法の委任の範囲を逸脱した違法なものとして無効であると判断した。結論として、本件更正処分のうち申告額を超える部分は違法であるとして上告を棄却し、原審の結論を維持した(裁判官全員一致)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。