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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10075
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年3月11日
裁判官
森義之眞鍋美穂子熊谷大輔

AI概要

【事案の概要】 原告ら(東洋紡株式会社及び二葉化成株式会社)は、「包装体及び包装体の製造方法」に関する特許(特許第6436439号)の特許権者である。本件特許は、コンビニエンスストア等で販売される弁当容器等の蓋付容器を、非熱収縮性フィルムと熱収縮性ポリエステル系フィルムからなる環状フィルムで包装する技術に関するものであり、非熱収縮性フィルムにヒートシール層を積層することで、装置による自動包装を可能にし、フィルム間の十分な接着力を確保する点に特徴がある。本件特許について特許異議の申立てがなされ、特許庁は訂正後の請求項2〜6に係る特許を取り消す決定(本件決定)をした。本件決定は、本件発明が甲1(特開2001-10663号公報)に記載された発明等に基づき、当業者が容易に発明をすることができたものであるとして、進歩性を否定したものである。原告らは本件決定の取消しを求めて出訴した。 【争点】 主な争点は、本件発明2〜6の進歩性の有無であり、具体的には、(1)甲1発明の認定及び相違点の認定の当否、(2)相違点1(非熱収縮性フィルムのポリエステル系フィルムへのヒートシール層積層)の容易想到性、(3)相違点2(熱収縮性フィルムとして甲3記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムを採用すること)の容易想到性、(4)相違点3(環状フィルムの接続位置を蓋付容器の両側面とすること)の容易想到性が争われた。 【判旨】 知財高裁は、取消事由3(相違点2の容易想到性の判断の誤り)について理由があると判断し、本件決定を取り消した。裁判所は、相違点1について、甲2及び乙1の記載から、熱収縮性フィルムと非熱収縮性フィルムの間にヒートシール層を積層することは出願前の周知技術であるとして容易想到とし、相違点3についても甲1の段落【0012】の記載から容易想到と判断した。しかし、相違点2については、甲1発明と甲3記載の発明とでは、課題(甲1は容器の変形やチューブの歪み防止、甲3はラベルの収縮仕上がり性や引き裂き性の向上)も解決手段も共通性が乏しいと認定した。被告(特許庁長官)の主張する熱収縮という作用機能の共通性は技術分野の共通性にすぎず動機付けとして不十分であり、ポリエステルという材料の共通性だけでは甲3記載の特定の熱収縮性フィルムを甲1発明に適用する動機付けがあるとはいえないとした。この結果、本件発明2〜6はいずれも進歩性を有すると判断された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。