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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和1行ケ10140
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年3月16日
裁判官
菅野雅之本吉弘行中村恭

AI概要

【事案の概要】 被告は、発明の名称を「通信回線を用いた情報供給システム」とする特許(特許第3701962号)の特許権者である。本件特許は、インターネットや電話網からなる通信回線網の中に設置された管理コンピュータを用いて、利用者が外出先から監視端末の映像等を閲覧できる情報供給システムに関するものである。管理コンピュータ側に、監視端末側に付与されたIPアドレスを含む監視端末情報が利用者IDに対応付けられて登録された利用者データベースを備え、利用者の認証後にIPアドレスを抽出して監視端末にアクセスする構成を特徴とする。原告は、本件特許について特許無効審判を請求したが、特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決をした。原告は、本件審決の取消しを求めて本件訴訟を提起した。 【争点】 主な争点は、(1)本件発明と先行技術文献(甲1発明:遠隔カメラ画像にアクセスするためのVPN監視システム)との間に相違点が存在するか(新規性判断の誤り、取消事由1)、(2)仮に相違点が存在するとしても当業者が容易に想到できたか(進歩性判断の誤り、取消事由2)である。具体的には、相違点1として、甲1発明が監視端末側のIPアドレスを利用者IDに対応付けて登録する利用者データベースを備えているか、相違点2として、監視端末側から管理コンピュータ側に接続してIPアドレスを変更処理する手段を備えているかが争われた。原告は、甲1発明のデータベース362とアクセス装置338等を合わせた集合体が本件発明の利用者データベースに相当すると主張し、また甲1発明においてDHCPによる動的IPアドレスの使用が開示ないし示唆されていると主張した。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、まず本件発明の「利用者データベース」の意義について、入手した特定情報から監視端末情報を検索でき、対応する監視端末情報に含まれるIPアドレスを抽出し得る程度に、IPアドレスを含む監視端末情報が利用者IDに対応付けられて登録されていることを要すると解釈した。その上で、甲1発明においては、データベース362にはセンタコードとユーザ名・パスワード・カメラ名が対応付けられて記憶されており、センタ側のIPアドレスはセンタコード又はカメラ名に直接対応付けられているにすぎず、ユーザ名等の利用者IDとIPアドレスが対応付けられているとはいえないと判断した。原告が主張するデータベース362とアクセス装置338等の集合体については、両者はあい続いて利用されるだけであり「対応付けられて登録されている」とは解し得ないとして退けた。進歩性についても、甲1発明においてIPアドレスを利用者IDと対応付けて記憶する技術的必要性はなく動機付けがないとして、本件審決の判断に誤りはないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。