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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10064
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年3月22日
裁判官
鶴岡稔彦中平健都野道紀

AI概要

【事案の概要】 本件は、ドイツ法人である原告(ヴィルトゲン社)が、「路面切削用の自走式道路切削機、特に大型切削機、および路面切削の方法」に関する特許(特許第6038846号)について、被告(範多機械株式会社)が請求した無効審判において、特許庁が本件特許の請求項1ないし6及び11ないし14に係る発明を無効とする審決をしたことから、原告がその取消しを求めた審決取消請求事件である。 本件特許に係る発明は、高さ調節可能な車体と、機械フレームに強固に支持された切削ローラハウジング内の切削ローラを、進行方向に対して横断方向にのみ変位可能とすることにより、切削作業中でもゼロ側(切削ローラハウジングの端が機械フレーム外側面と面一になる側)を左右に切り替えられる大型切削機に関するものである。審決は、本件各発明が公然実施された発明(検甲1発明:酒井重工業製ロードカッターER550F)及び周知技術に基づき、当業者が容易に発明できたとして進歩性を否定した。 【争点】 主な争点は、検甲1発明との間の各相違点に係る構成の容易想到性である。特に、(1)相違点1:切削ローラの高さ調節を車体の上下動で行う構成の採用、(2)相違点2・3:切削ローラを垂直及び進行方向に移動しないよう機械フレームで強固に支持し横断方向にのみ変位可能とする構成の採用、(3)相違点A:非位置決め軸受のガイドを平面間に配置されるガイドとする構成、(4)相違点5〜7:ベルトシューの構成が争われた。原告は、検甲1発明の上下方向変位用油圧シリンダを除去して車体上下動に置き換えることには動機付けがなく阻害要因もあると主張した。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、相違点1ないし3について併せて判断し、本件優先日時点で切削ローラの路面に対する高さ調節方法として、切削ローラ自体を上下させる方法と車体を上下動させる方法の二者しか存在しなかったことから、いずれを採用するかは当業者が適宜選択し得る設計事項にすぎないとした。また、甲6ないし甲8文献に車体上下動による高さ調節が周知技術として記載されていることも認定した。さらに、検甲1発明において車体上下動の構成を採る場合、上下方向変位用油圧シリンダが不要となり、棒状ガイドをフレーム部で直接支持する構造とするのが自然な技術的発想であって、必然的に相違点2及び3の構成に至ると判断した。原告主張の阻害要因(ドラムシフト量の確保不能)についても、水平方向変位用油圧シリンダのみで十分なシフト量を確保できないとする証拠はないとして排斥した。相違点5〜7についても、甲9文献記載の技術の適用やベルトシュー連結構造の選択は当業者の設計事項であるとして、容易想到性を肯定した。以上により、本件各発明はいずれも進歩性を欠くとした審決の判断に誤りはないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。