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知財

著作権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ38486
事件名
著作権侵害差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年3月24日

AI概要

【事案の概要】 原告(株式会社アリトンシステム研究所)は、特定健診の結果データをXML形式に変換する業務支援プログラム「HealthECO特定健診Ma」及びその後継版「同MaNEXT」(本件プログラム)の著作権者である。被告会社(株式会社EST corporation)は、医師会等から委託を受けて医療保険者に対する健康診断等の費用請求事務を代行する業者であり、被告Aはその代表取締役である。原告と被告会社は平成20年8月に本件プログラムの使用許諾契約(本件平成20年契約)を締結したが、同契約は1ライセンスにつき1医師会の業務のみに使用を許諾するものであった。被告会社は、府中市医師会分の1ライセンスのみの契約にもかかわらず、バックアップデータの切替えという方法で多数の医師会の業務に本件プログラムを不正使用し、さらに許諾された1台以外の複数のパソコンにも本件プログラムをインストールしていた。平成30年3月の新プログラムへの移行作業時に不正使用が発覚し、同年4月に新たな使用許諾契約(本件平成30年契約)及び違約金合意(契約外利用は1医師会につき月額42万円)が締結されたが、被告会社は同年8月以降契約を更新せず、無断で使用を継続した。原告は、被告会社に対しプログラムの複製・使用の差止め及び廃棄、債務不履行に基づく損害賠償、違約金の支払を、被告Aに対し会社法429条1項又は共同不法行為に基づく損害賠償を請求した。 【争点】 (1) 本件平成20年契約の使用許諾内容(1医師会当たり1ライセンスを要するか)、(2) 債務不履行の有無及び損害額、(3) 消滅時効の成否、(4) 著作権侵害(複製権侵害及び113条2項のみなし侵害)の有無及び損害額、(5) 被告Aの損害賠償責任の有無(会社法429条1項・共同不法行為)、(6) 違約金合意に基づく請求の可否(錯誤無効・公序良俗違反の成否を含む)、(7) 差止請求及び廃棄請求の当否。 【判旨】 裁判所は、以下のとおり判断した。まず、本件平成20年契約は1ライセンスにつき1医師会の業務のみに使用を許諾するものであったと認定した。根拠として、プログラムの仕様上パソコン1台に1医師会しか登録できなかったこと、契約直後に2ライセンスを追加し解約時に「府中市医師会は今後も使用する」と記載した書面を送付していたこと、継続申込書に一貫して利用機関名を「府中市医師会」と記載していたこと等を挙げた。債務不履行に基づく損害賠償については、消滅時効により平成25年12月11日以前の使用に係る部分は消滅したが、同月12日以降の部分について、1医師会当たり月額4万2000円に消費税を加算したライセンス料相当額として合計6609万5820円の損害を認めた。著作権侵害については、平成26年3月以降に合計10台のパソコンへの無断インストールによる複製権侵害を認め、損害額は970万4520円と算定したが、債務不履行に基づく損害賠償額の方が高額であるため、債務不履行に基づく請求として認容した。本件違約金合意に基づく請求については、通常ライセンス料の10倍という額であっても、過去の不正使用を踏まえた抑止目的の合理性があり公序良俗に反しないとして、合計7393万6800円の違約金を認容した。他方、被告Aに対する請求については、悪意又は重過失による任務懈怠の具体的主張立証がなく、共同不法行為を基礎付ける事実も認められないとして、全て棄却した。差止請求及び廃棄請求は認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。