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行政

憲法53条違憲国家賠償等請求事件

判決データ

事件番号
平成30行ウ392
事件名
憲法53条違憲国家賠償等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年3月24日

AI概要

【事案の概要】 衆議院及び参議院の各総議員の4分の1以上の議員が、平成29年6月22日、憲法53条後段及び国会法3条に基づき、各院の議長を経由して安倍内閣に対し臨時会の召集の決定を要求した(本件召集要求)。安倍内閣は同日要求書を受理したものの、臨時会の召集を決定したのは約3か月後の同年9月22日であり、同月28日に召集された臨時会は冒頭で衆議院が解散され、何らの審議も行われなかった。本件は、本件召集要求をした参議院議員である原告が、安倍内閣の上記対応(約92日間にわたる召集決定の不作為等)が憲法53条後段に違反するとして、(1)次に臨時会の召集の決定を要求した場合に内閣が20日以内に召集を決定する義務を負うこと等の確認(確認訴訟部分)と、(2)国家賠償法1条1項に基づく損害賠償1万円及び遅延損害金の支払(国賠請求部分)を求めた事案である。憲法53条後段は「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」と規定しており、同条が内閣に課す臨時会召集義務の法的性質や、個々の国会議員が司法的救済を求め得る主観的権利を有するか否かが正面から問われた憲法訴訟である。 【争点】 (1) 確認訴訟部分の適法性(法律上の争訟性・機関訴訟該当性)。原告は、臨時会の召集の決定を要求する権利は個々の国会議員の主観的権利であり、公法上の法律関係に関する確認訴訟として適法であると主張した。被告は、本件は国の機関相互間における権限の行使に関する紛争であり、機関訴訟(行政事件訴訟法6条)に該当するところ、法律に訴訟提起を許す規定がないから不適法であると主張した。 (2) 国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求の成否。原告は、内閣が憲法53条後段の義務に違反したことは国賠法上も違法であり、議員としての諸権能の行使を妨げられた損害が生じたと主張した。被告は、臨時会の召集の決定は統治行為であり司法審査が及ばないこと、内閣は国会議員個人に対する職務上の法的義務を負わないこと、個々の国会議員の権利は国賠法上の保護利益に該当しないことを主張した。 【判旨】 確認訴訟部分につき訴え却下、国賠請求部分につき請求棄却。裁判所は、臨時会の召集の決定の要求は、国会議員という国の機関が内閣という国の機関に対し権限の行使を求めるものであり、その性質は国の機関としての職務上の権限の行使であると判示した。国会議員が憲法49条ないし51条により保障される権利は国民の権利義務を定める憲法第3章に由来するものであるのに対し、臨時会の召集の決定の要求は国会に係る統治機構を定める憲法第4章の規定であり、その性質を異にすると述べた。したがって、本件確認訴訟部分は国の機関相互間における権限の行使に関する紛争であって機関訴訟に該当するが、国会議員と内閣との間の紛争について訴えの提起を許す法令の規定は存在しないから不適法であるとした。国賠請求部分については、原告が主張する国会議員としての諸権限は、いずれも公益を図ることを直接の目的とする職務上の権限であって、国賠法1条1項に基づく損害賠償請求権の存在を基礎付ける法律上保護された利益とは認められないとし、原告が主張する職業上の人格的価値についても、実質的には権限行使を通じて公益を図る目的を有すること自体であるとして、法律上保護された利益に該当しないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。