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下級裁

保有個人情報不開示決定処分取消請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和2行コ133
事件名
保有個人情報不開示決定処分取消請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2021年4月8日
裁判種別・結果
破棄自判
裁判官
大島眞一橋詰均大島眞一
原審裁判所
大阪地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 大阪刑務所に収容中の控訴人(受刑者)は、腎移植手術後の合併症(BKウイルス腎症)の管理のため免疫抑制療法を継続しており、自身の健康状態を正確に把握する必要があった。そこで、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(以下「法」)12条に基づき、処分行政庁(大阪矯正管区長)に対し、刑務所内診療施設における診療記録、血液検査・尿検査・細胞診検査の結果報告書等の保有個人情報の開示を請求した。これに対し処分行政庁は、当該情報は法45条1項により「刑の執行に係る保有個人情報」として開示請求の適用除外に該当するとして、全部を開示しない旨の決定(本件決定)をした。控訴人が本件決定の取消しを求めて出訴したところ、原審(大阪地裁)は請求を棄却したため、控訴人が控訴した。 【争点】 1. 憲法13条が保障する自己情報コントロール権(自己情報開示請求権)に基づき、法45条1項は合憲限定解釈すべきであり、本件診療情報は刑事関連情報に当たらないといえるか。 2. 法45条1項の解釈として、本件診療情報は同項の適用対象となる刑事関連情報に当たらないといえるか。具体的には、(a)「現に執行を受けている者」は同項の「執行を受けた者」に含まれないと解すべきか、(b)診療情報は同項の刑事関連情報に該当しないと解すべきか。 【判旨】 控訴認容(原判決取消し、本件決定取消し)。 争点1について、自己情報コントロール権はその内容・対象範囲が明らかでなく、確立した権利として憲法上保障されているとまではいえないとして、控訴人の主張を排斥した。 争点2(a)について、法45条1項の「執行を受けた者」とは第三者を除外する趣旨であって現に収容中の者を除外する趣旨ではなく、文理上「いまだ執行を受けていない者」以外の者を意味するとして、控訴人の主張を退けた。 争点2(b)について、裁判所は以下のとおり判示して診療情報には法45条1項は適用されないと結論づけた。同項の規制目的は検挙歴・受刑歴の発覚による社会復帰阻害の防止にあるが、インターネット社会では個人情報の伝播流通が法的に一定程度容認されており、開示請求権を否定しても規制目的は必ずしも実現できない。他方、診療情報は生命・健康に直結する個人情報であり、個人情報保護法制の基本理念(個人の人格尊重)に照らし合理的理由なく制限されるべきでない。法45条1項を診療情報にも無制限に適用すれば、刑事施設の被収容者と一般国民との間に合理的に説明しにくい不平等が生じる。よって、法45条1項は診療情報には適用されないと解すべきであり、本件決定は同項の解釈適用を誤った違法がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。