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行政

所得税更正処分等取消請求事件

判決データ

事件番号
平成31行ウ51
事件名
所得税更正処分等取消請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2021年4月22日
裁判官
山地修山地修

AI概要

【事案の概要】 原告は、大阪府枚方市で多数の不動産を所有し賃料収入を得ていた高齢の不動産所有者である。原告の長男Aは、平成25年11月、税理士法人に相続税や不動産の節税対策を相談し、原告所有の駐車場用地(G等土地及びH土地)をA又は長女Bが借り受けて駐車場経営を行うことを助言された。これを受けて、平成26年1月25日付けで、原告とA又はBとの間で本件各土地の使用貸借契約及び土地上のアスファルト舗装等の贈与契約が締結され、同年2月以降、本件各土地の駐車場収入(年間約800万円)はA又はBの銀行口座に振り込まれるようになった。 原告は平成26年分の確定申告において同年2月以降の駐車場収入を自己の所得から除外して申告したが、枚方税務署長は、当該駐車場収入はいずれも原告に帰属するとして増額更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分を行った。原告は、更正の請求に対する理由がない旨の通知処分の取消し及び更正処分等の取消しを求めて提訴した。 【争点】 主な争点は、(1)通知処分の取消しを求める訴えの利益の有無、(2)更正処分のうち更正請求額を超えない部分の取消しを求める訴えの利益の有無、(3)平成26年2月以降の駐車場収入が原告に帰属するか否か、である。争点(3)では、使用貸借契約の成否、処分証書の法理にいう「特段の事情」の有無、及び所得税法12条(実質所得者課税の原則)の適用が争われた。被告(国)は、原告が使用貸借契約書の内容を認識しておらず契約は成立していないこと、仮に成立していても使用借権は経済的に無価値であり収益は土地所有者である原告に帰属すると主張した。 【判旨】 裁判所は、争点(1)及び(2)について、増額更正処分の内容は通知処分の内容を包摂する関係にあるとして通知処分の取消しを求める訴えを却下し、更正請求額を超えない部分についても訴えの利益を否定して却下した。 争点(3)については、原告勝訴の判断を下した。まず、原告は高齢ではあったが意思能力に問題はなく、Aから説明を受けて使用貸借契約の基本的内容を認識した上で署名・押印したと認定し、使用貸借契約書は真正に成立したと判断した。税務調査時に原告が契約書を知らないと述べた点については、署名から1年7か月以上経過していたことや調査担当者の態度による緊張・動揺等の可能性を考慮し、推定を覆す事情とはいえないとした。処分証書の法理にいう「特段の事情」についても、節税目的があっても使用貸借の意思と併存し得ること、取引の実態として賃貸人の変更が賃借人等に周知され管理業務もAが行っていたこと等から、仮装とは認められないとして否定した。 所得税法12条との関係では、A又はBは使用貸借契約により使用収益権を取得し、賃貸人として駐車場収入を享受しているのであるから、「単なる名義人」には当たらないと判断した。被告の「使用借権は経済的に無価値であり収益の基因となり得ない」との主張に対しては、所得税は所得に対する租税であり、民法上の所得の帰属を離れて「担税力」のみで帰属を決することはできないとして排斥した。以上から、本件駐車場収入は原告ではなくA又はBに帰属するとして、更正処分等を取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。