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知財

発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ5914
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年4月23日
裁判官
國分隆文矢野紀夫佐々木亮

AI概要

【事案の概要】 原告は、平成13年9月に開催されたゲームショーにおいて、株式会社ナムコが出展した業務用ゲーム機のプレイ動画がプロジェクターに映し出される様子を撮影し、撮影した動画から適切な部分を抽出し、画素数の調整やノイズカットなどの編集を施して動画を作成した。原告はこの動画を自身のウェブサイトにアップロードし、平成17年頃まで誰でもダウンロードできる状態に置いていた。その後、氏名不詳者が平成19年11月にニコニコ動画に原告動画と同一内容の動画及びこれに音声差替え・字幕追加を施した動画を投稿した。原告はニコニコ動画運営会社を通じて投稿者のアカウント情報と最終ログイン時のIPアドレスの開示を受け、当該IPアドレスを管理するインターネットサービスプロバイダである被告に対し、プロバイダ責任制限法4条1項に基づき、発信者情報の開示を求めた。 【争点】 主な争点は、(1)原告動画がゲームのプレイ動画を原著作物とする二次的著作物として著作物性を有するか(権利侵害の明白性)、(2)投稿から約12年後の最終ログイン時の通信に係る情報が「当該権利の侵害に係る発信者情報」に該当するか、(3)発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無である。被告は、原告動画は単に固定的な視点からゲームプレイの様子を記録したものにすぎず二次的著作物に該当しないと主張した。 【判旨】 裁判所は、二次的著作物として著作物性を有するためには、原著作物の具体的表現に修正・増減・変更等を加えることにより、原著作物における創作的表現とは異なる新たな創作的表現が付与されていることを要すると判示した。その上で、原告動画を検討し、(1)画面中央のプレイ動画の上下に機材が映り込み、その余の部分が黒一色となっている点や、来場者の話し声やフラッシュの映り込みは、撮影者の意図とは関係なく加わったものであり作成者の個性が現れたとはいえない、(2)不要部分の削除は本件プレイ動画の忠実な再現の域を出ない、(3)画素数の調整はプレイ動画の表現自体を実質的に変更するものではない、(4)音声のノイズカットもプレイ動画をできる限り忠実に再現する行為にすぎない、(5)事前の情報入手や撮影許可の取得は準備行為にとどまり表現行為ではない、(6)撮影手法についても取材目的から真正面の固定アングルで撮影するほかなく誰が撮影しても同様のものとなるとして、原告動画に新たな創作的表現が付与されたとは認められないと判断した。以上から、原告動画は二次的著作物としての著作物性を有しないとして、権利侵害の明白性を否定し、その余の争点について判断するまでもなく原告の請求を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。