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下級裁

休業補償給付不支給処分取消,療養補償給付不支給処分取消請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和2行コ33
事件名
休業補償給付不支給処分取消,療養補償給付不支給処分取消請求控訴事件
裁判所
名古屋高等裁判所
裁判年月日
2021年4月28日
裁判官
始関正光竹内浩史秋吉信彦
原審裁判所
名古屋地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 控訴人は、勤務先の工場における業務中の事故(本件事故)により左眼眼球破裂の重傷を負った。左眼は5回にわたる手術を受けたが視力は回復せず、シリコーンオイルが眼内に注入されたまま抜去できない状態が続き、角膜内皮障害が進行して最終的に水疱性角膜症(最重症のGrade4)に至り、事実上の失明状態となった。控訴人は、左眼の負傷に関する休業補償給付の一部不支給処分(本件処分1・2)と、本件事故に起因して発症した精神障害(適応障害)に関する療養補償給付及び休業補償給付の不支給処分(本件処分3・4)の取消しを求めて提訴した。原審(一審)は控訴人の請求をいずれも棄却したため、控訴人が控訴した。 【争点】 主な争点は、(1)控訴人に発症した精神障害の内容及び発病時期、(2)当該精神障害の業務起因性の有無、(3)精神障害による療養・休業の必要性、(4)左眼負傷の療養期間中に控訴人が労働することができない状態であったか否か、である。特に業務起因性に関しては、精神障害の発病が本件事故から約2年後であり、労災認定基準が原則として発病前おおむね6か月以内の出来事を評価対象とすることとの関係が中心的な争点となった。控訴人は、左眼の症状が発病当時も悪化を続けており強い苦痛が継続していたと主張し、被控訴人(国)は、発病前6か月の時点で強い苦痛が生じていたとは認められないと反論した。 【判旨】 名古屋高裁は、原判決を変更し、本件処分3及び本件処分4(精神障害に関する療養補償給付・休業補償給付の不支給処分)を取り消した。一方、本件処分1及び本件処分2(左眼負傷に関する休業補償給付の一部不支給処分)については、控訴人が片眼視力で可能な業務に従事する余地があったとして、原審の判断を維持し請求を棄却した。精神障害の業務起因性について、裁判所は、控訴人の精神障害は適応障害であり平成26年10月29日に発病したと認定した上で、認定基準が示す心理的負荷の強度「強」の2つの例示はそれぞれ独立したものであり、かつ例示にすぎないと判示した。そして、控訴人は合計2か月以上の入院と5回の観血的手術を受けており、左眼の視力が著しく低下する過程で角膜内皮障害の増悪による苦痛も継続していたことから、本件事故による心理的負荷及び左眼負傷による心理的負荷は平均的労働者にとっても相当強度であったと評価し、既往症(アルコール依存症及びうつ病)は本件事故時点でほぼ寛解状態にあったことも考慮して、本件事故と適応障害の発病との間の相当因果関係を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。