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最高裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成31受596
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
2021年5月17日
裁判種別・結果
判決・破棄差戻
裁判官
深山卓也池上政幸小池裕木澤克之山口厚
原審裁判所
東京高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、建設作業に従事し、石綿(アスベスト)粉じんにばく露したことにより石綿肺、肺がん、中皮腫等の石綿関連疾患にり患したと主張する被災者286名又はその承継人である上告人らが、石綿含有建材を製造販売した被上告人ら(建材メーカー)に対し、石綿粉じんにばく露すると石綿関連疾患にり患する危険があること等を表示せずに石綿含有建材を製造販売したことにより被災者らが疾患にり患したとして、不法行為に基づく損害賠償を求めた事案である。上告人らは、被上告人らが民法719条1項後段の適用又は類推適用により連帯して損害賠償責任を負うと主張し、特定の建材が特定の被災者の作業する建設現場に相当回数にわたり到達していた事実(建材現場到達事実)を立証するため、国土交通省の石綿含有建材データベースや市場占有率(シェア)資料を用いた立証手法(本件立証手法)を採用した。具体的には、データベースにより石綿含有建材を分類・選定し、被災者の職種・地域・作業期間等に応じて絞り込んだ上、シェア10%以上の建材について確率計算により建設現場への到達の蓋然性を推認するというものであった。 【争点】 上告人らの採用した本件立証手法により、石綿含有建材が被災者の作業する建設現場に到達した事実(建材現場到達事実)を立証することができるか。 【判旨】 最高裁は、原審(東京高裁)が本件立証手法による建材現場到達事実の立証可能性を一律に否定した判断には、経験則又は採証法則に反する違法があるとして、原判決を破棄し差し戻した。具体的には、原審の判断の以下の各点が著しく合理性を欠くと指摘した。第一に、国交省データベースについて、官公庁・業界団体・建材メーカー等のデータを収集して構築され、専門家により逐次更新されてきたものであり、少なくとも建材の名称・製造者・製造期間等については相応の信用性があるとした。第二に、シェア資料についても、作成目的に沿った相応の確度が期待されており、被上告人らから具体的根拠に基づく誤りの指摘がない場合にはシェア認定に用いることが可能であるとした。第三に、確率計算による推認についても、本件立証手法の過程で個別的要因の影響の相当部分は考慮されており、シェアが高く作業した建設現場の数が多いほど到達の蓋然性が高まることは経験則上明らかであるとした。第四に、被災者の供述等については裏付け証拠がないことのみをもって排斥することはできないとし、第五に、被上告人らが反証活動をしないことも建材現場到達事実の推認において考慮できるとした。裁判官全員一致の意見である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。