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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ91
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
大分地方裁判所
裁判年月日
2021年5月25日
裁判官
志賀勝

AI概要

【事案の概要】 大分県宇佐市内の行政区(a区)に居住する原告が、同区の住民である被告A、被告B及び被告Cに対し、市報を配布しない等のいわゆる「村八分」や各種嫌がらせを受けたとして、被告Aらに対しては民法719条1項(共同不法行為)に基づき、被告宇佐市に対しては国家賠償法1条1項等に基づき、慰謝料等330万円の連帯支払を求めた事案(本訴)である。併せて、被告Aが原告から不当な告訴等の嫌がらせを受けたとして、原告に対し慰謝料等330万円の支払を求めた(反訴)。 原告は定年退職後の平成21年に単身で大分県の実家に戻り、田畑で農業を営みながらa区で生活していた。当初はa自治区の構成員として受け入れられていたが、中山間地域等直接支払制度の交付金をめぐるトラブルを契機に、平成25年4月の初寄り(年次総会)において、原告がa区に住民票を有していないことを理由に、原告を構成員と認めず共同して断交する旨の決議(本件決議)が全員一致でなされた。以後、市報の配布停止、冠婚葬祭の連絡拒否、住民からの交際断絶が続いた。原告が平成26年に住民票を移した後も、平成28年のa自治区への加入申出は拒否され、平成29年の大分県弁護士会による勧告も無視された。さらに被告Aは、原告の畑への通行妨害、柿の木の損傷、瓦れきの投棄といった個別の嫌がらせにも及んだ。 【争点】 主な争点は、(1)被告Aらの共同不法行為責任の有無、(2)原告の請求が権利濫用に当たるか、(3)被告宇佐市の国家賠償責任又は使用者責任の有無、(4)損害額、(5)反訴における原告の不法行為責任の有無である。被告Aは、原告が脅迫罪での告訴や車の通行妨害など各種嫌がらせに及んでいるため本訴請求は権利濫用に当たると主張した。被告宇佐市は、自治委員や区長は公権力の行使に当たる公務員にも被用者にも該当しないと主張した。 【判旨】 裁判所は、原告がa区に住民票を移していなかったとしても、同区内に居住して自治区の構成員として生活していた以上、平穏に生活する人格権ないし人格的利益を有していたと認定した。その上で、原告が中山間地域等直接支払制度をめぐりa集落を困惑させた事情はあるものの、交付金をめぐる経緯に照らせば原告だけに落ち度があるとはいえず、本件決議やこれに沿った7年以上にわたる断交行為は社会通念上許される範囲を超えた「村八分」として共同不法行為を構成すると判断した。被告Aによる通行妨害、柿の木の損傷、瓦れき投棄についても個別に不法行為の成立を認めた。 権利濫用の主張については、原告の告訴には合理的理由があり、その他の行為もいずれも嫌がらせとは認められないとして排斥した。被告宇佐市については、自治委員・区長は強制的権限を有さず市からの指揮監督も受けていないとして、国家賠償責任・使用者責任のいずれも否定した。反訴請求も棄却した。 損害額については、村八分に対する慰謝料100万円、個別の嫌がらせに対する慰謝料30万円、弁護士費用計13万円の合計143万円を認容し、被告Aらに110万円の連帯支払、被告Aに別途33万円の支払を命じた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。