都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3141 件の口コミ
知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10109
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年5月26日
裁判官
大鷹一郎小林康彦小川卓逸

AI概要

【事案の概要】 本件は、椅子型マッサージ機に関する特許(特許第5009445号、発明の名称「マッサージ機」)の無効審判請求を不成立とした特許庁の審決について、原告(無効審判請求人)がその取消しを求めた審決取消訴訟である。被告が保有する本件特許は、座部の両側に配設された一対の保持部に被施療者の腕を横方向から挿入する開口を設け、内面の空気袋で腕部を施療する構成を特徴とするものであった。原告は本件特許について特許無効審判を請求し、特許庁は「請求は成り立たない」との第1次審決をしたが、知財高裁が判断遺脱の手続違背を理由に第1次審決を取り消した。差戻し後の審理で特許庁は再び「請求は成り立たない」との本件審決をしたため、原告が本件審決の取消しを求めて本件訴訟を提起した。原告の主張する無効理由は、(1)補正要件違反(新規事項の追加)、(2)明確性要件違反、(3)サポート要件違反、(4)公知文献(甲9)を主引用例とする進歩性欠如の4点であった。 【争点】 (1) 保持部の開口が「横を向き」「真横を向いている」とする補正が新規事項の追加に当たるか(補正要件違反) (2) 保持部の幅方向断面における開口に関する記載が不明確か(明確性要件違反) (3) 本件発明がサポート要件に適合するか (4) 甲9発明(開口が上向きの腕保持部を有するマッサージ機)に基づき、開口の向きを横にする構成を容易に想到できたか(進歩性欠如) 【判旨】 知財高裁は、原告主張の取消事由をいずれも認めず、請求を棄却した。補正要件違反については、当初明細書の図1から保持部の開口部が被施療者の方を向いており腕を横方向に挿入可能であることが理解でき、図13(a)及び(c)から開口の向きを「横を向き」と表現することは不自然でなく、所定角度の傾斜のない図13(a)の開口を「真横」と表現することも不自然でないとして、新規事項の追加に当たらないと判断した。明確性要件違反については、請求項の記載から「幅方向に切断して見た断面」の意味は明確に理解できるとし、原告が指摘する内壁を含む構成は発明特定事項ではないから明確性の判断に影響しないとした。サポート要件違反についても同様に排斥した。進歩性欠如については、甲9には腕保持部の開口の向きを変更する記載も示唆もなく、周知技術や甲13との組合せ、設計事項のいずれの観点からも、開口を「上」から「横」に変更する動機付けを認めることはできないとして、進歩性を肯定した審決の判断に誤りはないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。