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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10059
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年5月31日
裁判官
鶴岡稔彦上田卓哉都野道紀

AI概要

【事案の概要】 被告(株式会社ジェイテクト)は、「プログラマブル・コントローラにおける異常発生時にラダー回路を表示する装置」に関する特許(特許第3700528号)を保有していた。原告(三菱電機株式会社)は、本件特許につき無効審判を請求したが、特許庁は、被告による訂正請求を認めた上で、無効審判請求は成り立たないとする審決をした。原告は、この審決の取消しを求めて知的財産高等裁判所に訴えを提起した。本件特許は、工場等で使用されるPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)の表示装置に関するもので、制御対象の異常発生時にラダー回路(制御回路図)を画面上でタッチ操作により遡及・戻り検索できる技術を内容としている。原告は、審決取消事由として、(1)本件訂正を認めたことの誤り(訂正要件違反)、(2)進歩性判断の誤りの2点を主張した。 【争点】 1. 本件訂正の適法性:訂正により付加された「異常現象が発生したのに対応して、プログラマブル・コントローラの対応するアドレスのデータが変化したことを認識するプログラム」という構成が、特許請求の範囲の減縮に該当するか。原告は、訂正前の「モニタするプログラム」(PLC本体のプログラム)と訂正で付加された「変化認識プログラム」(表示装置のプログラム)は別のプログラムであり、減縮には当たらないと主張した。 2. 進歩性の有無:本件発明が、引用発明(原告製造のGOTシリーズ製品)に副引用例(甲12の特開平6-195111号公報、甲5のプログラミングソフトウェアのカタログ等)を組み合わせることにより、当業者が容易に想到し得たか。特に、ラダー回路上の入出力要素をタッチして指定し、遡及検索と戻り検索の両方を1回の操作で行える構成の容易想到性が争われた。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。訂正の適法性について、請求項の記載上、構成Bの「モニタするプログラム」は一義的に表示装置が有するプログラムであり、PLC本体のプログラムではないと判断した。本件明細書には、表示装置がPLC本体のRAMのデータ変化を通じて間接的に異常を監視するプログラムが開示されており、訂正はその内容に限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮に該当し、訂正要件に違反しないとした。進歩性について、甲12は遡及検索(入力要素から出力要素への検索)のみを対象とする発明であり、逆方向の戻り検索まで示唆されているとはいえないとした。また、甲5はラダー回路の作成・編集用プログラミングソフトウェアであり、運転制御中の異常探索を目的とする引用発明とは技術分野が共通せず、適用の動機付けがないと判断し、本件発明の進歩性を否定した審決に誤りはないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。