都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3141 件の口コミ
知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ケ10093
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年6月10日
裁判官
菅野雅之本吉弘行岡山忠広

AI概要

【事案の概要】 原告ら(個人及び暮らしの科学研究所株式会社)は、「生体情報収集椅子及びこれを用いた乗り物並びに生体情報診断システム」と題する発明について特許出願をした。本願発明は、座部と背もたれ部を有する椅子本体に、着座者を認識する認識手段と、認識された条件で着座者の生体ガス(呼気等)を収集する収集器具を組み込み、対象者に負担をかけることなく各種健康診断に供することを目的とするものである。特許庁は、本願発明が引用発明(車両用シートに光検出器を設けて脈波を検出する生体情報検出装置)及び引用文献3に記載された技術(車室内のアルコール検出センサによる飲酒運転防止装置)に基づき、当業者が容易に発明できたとして、進歩性欠如を理由に拒絶審決をした。原告らは、(1)進歩性判断の誤り、(2)特許法50条違反の手続違背、(3)審理不尽の3つの取消事由を主張して審決の取消しを求めた。 【争点】 1. 進歩性判断の誤り:引用文献3のアルコール検出センサが本願発明の「生体ガスを収集する収集器具」に相当するか、引用発明と引用文献3を組み合わせる動機付けがあるか 2. 手続違背(特許法50条違反):請求項1に対し引用文献3を引用する拒絶理由が事前に通知されていなかったか 3. 審理不尽:本願発明2ないし13について審理を行わなかったことが違法か 【判旨】 裁判所は、原告らの請求を棄却した。 争点1について、本願明細書の記載から「生体ガス」には呼気が含まれ、引用文献3のアルコール検出センサが検出するアルコール蒸気は乗員の発汗や呼気から体外へ蒸散したものであるから、本願発明の「生体ガス」に相当すると判断した。また、引用発明と引用文献3の技術は、安全性の低下する状態を認識して安全性向上を図るという技術分野・課題・作用機能が共通し、組み合わせの動機付けが認められるとした。個人認証とアルコール検出の順序については、一方を行わなければ他方ができないという性質のものではなく、個人認証を先に行うことは周知であるから、設計事項にすぎないとした。 争点2について、出願当初の請求項6に対しては引用文献1及び3に基づく拒絶理由が通知されており、第1次補正で請求項6の「生体ガス」の要素が請求項1に加入されたことから、実質的に防御の機会が与えられていたとして、特許法50条違反はないとした。 争点3について、特許法は一つの特許出願に対し一体不可分の処分を前提としており、請求項1が特許を受けられない以上、出願全体として拒絶すべきであるから、請求項2ないし13の個別審理の有無にかかわらず結論は変わらず、審理不尽は認められないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。