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知財

損害賠償請求事件(第1事件),特許権侵害による損害賠償請求債務不存在確認等請求事件(第2事件)

判決データ

事件番号
平成30ワ5037
事件名
損害賠償請求事件(第1事件),特許権侵害による損害賠償請求債務不存在確認等請求事件(第2事件)
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2021年6月10日
裁判官
谷有恒杉浦一輝

AI概要

【事案の概要】 ポリイミドフィルム製造装置の専門メーカーである原告(株式会社ヒラノテクシード)と、合成樹脂メーカーである被告(株式会社カネカ)との間の特許紛争である。被告は、樹脂フィルムの連続製造方法及び装置に関する日本特許権及び米国特許権を保有していたが、平成5年に原告との間で、これらの特許権について「その範囲全部にわたる独占的通常実施権」を原告に許諾する契約(本件実施許諾契約)を締結していた。原告は、同契約に基づき、韓国の会社(補助参加人)にポリイミドフィルム製造装置を販売し、参加人はこれを使用して製品を製造・米国に輸出した。被告は、参加人らに対し米国で特許侵害訴訟を提起し、陪審評決を経て約14億8000万円の賠償判決を得た。これを受け、原告は被告に対し、米国訴訟の提起が本件実施許諾契約の債務不履行又は不法行為に当たるとして1億3000万円の損害賠償を求める訴訟(第1事件)と、被告の原告に対する特許権侵害に基づく損害賠償請求権が存在しないことの確認を求める訴訟(第2事件)を提起した。 【争点】 (1) 不法行為に基づく損害賠償請求権の準拠法(日本法かカリフォルニア州法か) (2) 本件実施許諾契約に、原告が第三者に装置を販売することについての制約があったか (3) 被告による米国訴訟の提起・追行が債務不履行又は不法行為に当たるか (4) 被告が原告に対し特許権侵害に基づく損害賠償請求権を有するか 【判旨】 第1事件の請求を棄却し、第2事件の請求を認容した。 争点(1)について、裁判所は、通則法20条により日本法が準拠法になると判断した。本件米国訴訟では日本法の下で締結された実施許諾契約の解釈が主要争点であり、当事者双方が日本に主たる事業所を有する法人であることから、結果発生地よりも日本との密接な関係が明らかであるとした。 争点(2)について、本件各発明の枢要部の着想は原告側の技術者が得たものであり、本件各特許権には共同出願違反の問題が存したと認定した。そのうえで、契約文言に販売先の制限は存せず、交渉経緯からも黙示的な制限は認められないとして、本件実施許諾契約には販売先の制約がなかったと判断した。機械メーカーに装置の実施許諾をする以上、第三者への譲渡と消尽は当然に予定されていたとの考えを示した。 争点(3)について、消尽の抗弁が成立する余地のある事実が存在する場合でも、評価的・規範的判断として消尽の抗弁は成立しないと考えて訴訟を提起・維持することは許容されるべきであるとした。被告は米国訴訟提起時に実施許諾契約の存在を認識しておらず、提起後に契約書を発見した後も検討の結果消尽は成立しないと判断して訴訟を維持したものであり、現に連邦地裁の認容判決を得ていることから、債務不履行又は不法行為には当たらないとした。 争点(4)について、実施許諾契約に販売先制限がない以上、原告から参加人への装置譲渡には同契約が適用され、参加人の製品製造販売には消尽の法理が適用されるため、被告の原告に対する損害賠償請求権は存在しないと確認した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。