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下級裁

常習累犯窃盗被告事件

判決データ

事件番号
令和3う12
事件名
常習累犯窃盗被告事件
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2021年6月17日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
伊名波宏仁富張真紀廣瀬裕亮
原審裁判所
広島地方裁判所_呉支部

AI概要

【事案の概要】 被告人は、過去10年内に窃盗罪により懲役6月以上の刑の執行を3回受けた前科を有する者である。令和元年8月5日午前11時54分頃、広島県呉市所在のショッピングモールにおいて、キャベツ半玉(販売価格52円)を窃取したとして、常習累犯窃盗の罪で起訴された。 原審(広島地方裁判所呉支部)は、施設警備員Aの供述や、Aが撮影した犯人使用車両のナンバープレート写真のファイルプロパティ(撮影日時が犯行当日午前11時47分)、防犯カメラ映像、顔貌の異同識別鑑定等を総合し、被告人を犯人と認定して有罪判決を言い渡した。これに対し、被告人側が訴訟手続の法令違反及び事実誤認を理由に控訴した。 【争点】 第一の争点は、訴訟手続の法令違反の有無である。弁護人は、警備員Aの原審供述と捜査段階の供述調書との間に自己矛盾があるとして、刑訴法328条に基づき証拠請求した供述調書を原裁判所が却下したことの適法性を争った。第二の争点は、被告人と犯人の同一性(犯人性)である。弁護人は、被告人は犯行当日に弁当の配達業務に従事しており、犯行時刻に現場にいることは不可能であったとしてアリバイを主張するとともに、警備員Aの供述の信用性を全面的に争った。 【判旨(量刑)】 広島高等裁判所は、控訴を棄却した。 訴訟手続の法令違反の主張について、裁判所は、Aの原審供述の趣旨を丁寧に分析し、犯人が店舗に入った後のAの行動に関する原審供述と供述調書の内容は実質的に矛盾しないと判断した。Aは犯人を積極的に追跡したのではなく、店舗内の各階で犯人の所在を確認した後に防犯カメラ映像を確認したものであり、供述調書の内容もこれと整合するとして、原裁判所の証拠決定に違法はないとした。 犯人性の争点について、裁判所は、原判決の認定をおおむね正当として是認しつつも、いくつかの点で補正・補足を行った。まず、Aの「犯人が黄色のジャンパーを着ていた」との供述について、原判決がこの部分の信用性を否定した点は誤りであると指摘した。Aはジャンパーかどうかは不確かとしつつも、黄色の服であった点は一貫して供述しており、供述全体の信用性の高さに照らせばこの部分も信用できるとした。 アリバイ主張については、配食表は運転手が自ら記載し事後確認もされないものであること、弁当店の経営者が被告人やその同僚より30分程度早く配達を終えられると供述していること、走行距離約103.6kmを約3時間で走行することが不可能とはいえないこと等から、被告人が配達を終えて犯行時刻までに現場に立ち寄ることは十分可能であったと認定した。写真のファイルプロパティについても、Aの真摯な供述態度に照らし改ざんのおそれはなく、十分な信用性が認められるとした。 以上から、犯人使用車両と被告人使用車両のナンバー一致という間接事実に加え、顔貌鑑定の結果も併せ、被告人が犯人であることは優に推認されるとして、原判決の有罪認定を維持し、控訴を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。