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下級裁

業務上横領,殺人被告事件

判決データ

事件番号
令和2わ64
事件名
業務上横領,殺人被告事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2021年6月21日
裁判官
中川正隆宇野遥子豊富育

AI概要

【事案の概要】 被告人は、不動産仲介会社の従業員として、建物所有者Bから賃貸借契約の仲介等を委託されていた。被告人は、令和元年5月から9月にかけて、賃借人Dから受領した敷金・賃料・礼金等のうち合計153万円及び仲介手数料32万4000円を業務上横領した(業務上横領罪)。さらに、同年10月1日、B方において、B(当時76歳)に対し、タオルで頸部を絞め付けて窒息死させた(殺人罪)。被告人は、横領の事実については争わなかったが、殺人については犯人性を否認し、無罪を主張した。 【争点】 最大の争点は、被告人がBを殺害した犯人であるか否かである。直接証拠(目撃証言やDNA等)がない中、検察官は情況証拠の積み重ねにより犯人性を立証しようとした。具体的には、(1)被告人に犯行の機会があったこと、(2)横領発覚という殺害動機があったこと、(3)犯人でなければ説明困難な行動があったこと、(4)第三者犯行の可能性がないことの4点が争われた。弁護人は、犯行現場に被告人が犯人であることを示す物的証拠がないこと、被告人退去後に第三者が犯行に及んだ可能性があること等を主張した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、以下の情況証拠を総合し、被告人の犯人性を認定した。第一に、法医学者の証言や被害者の消化管内容物の分析から、Bは10月1日昼頃に死亡した可能性が最も高く、その時間帯にB方にいたのは被告人のみであった。第二に、被告人は横領した敷金90万円の未払いをBから追及されており、社会的地位を失いかねない深刻なトラブルを抱えていた。第三に、被告人はB方退去後24時間以内に3回にわたり、わざわざ遠回りしてB方の前を車で素通りしており、事件発覚の有無を確認する行動として合理的に説明できる一方、犯人でなければ説明が著しく困難であった。弁護人が指摘する着衣への血液・尿の未付着、抵抗痕の不存在、指掌紋・DNA不検出についても、犯行態様や鑑定基準に照らし、犯人性に合理的疑いを生じさせる事情とはいえないと判断した。量刑については、計画性こそないものの、高齢の被害者に対し背後からタオルで頸部を強く絞め続けた態様は強固な殺意を示すこと、犯行後に遺体をクローゼットに運び手足を縛るなど発覚を遅らせる行為に及んだこと、トラブルの原因は被告人自身の横領行為であり被害者に落ち度がないことを考慮し、求刑懲役23年に対し、被告人を懲役22年に処した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。