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最高裁

相続税更正処分等取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ヒ103
事件名
相続税更正処分等取消請求事件
裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
2021年6月24日
裁判種別・結果
判決・破棄自判
裁判官
深山卓也池上政幸小池裕木澤克之山口厚
原審裁判所
東京高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 被上告人(納税者)の母が平成16年2月に死亡し、相続が開始した。遺産分割未了のため、被上告人はきょうだい6名と共に法定相続分(各7分の1)に基づき相続税を申告した(納付税額約10億7095万円)。その後、江東東税務署長が取引相場のない株式(A社株式・B社株式)の価額が過少であるとして増額更正処分をしたため、被上告人がその取消しを求めて出訴し、裁判所は株式保有特定会社の判定基準の合理性を否定するなどして、申告時よりも低い株式価額を認定した上で増額更正処分を取り消す判決(前件判決)を下し、確定した。その後、平成26年に遺産分割調停が成立し、被上告人が本件各株式の7分の6を取得したため、被上告人は前件判決で認定された低い株式価額を用いて相続税法32条1号に基づく更正の請求をした。これに対し、江東東税務署長は、株式価額の減額を求める部分は遺産分割とは別の評価の誤りの是正であり同号の事由に該当しないとして更正すべき理由がない旨の通知処分をするとともに、本件申告時の株式価額を用いて課税価格を約49億円、納付税額を約23億2567万円とする増額更正処分をした。被上告人がこれら処分の取消しを求めた。 【争点】 相続税法55条に基づく申告後に増額更正処分が取消判決で取り消され、その判決で申告時とは異なる財産の価額が認定された場合、その後の遺産分割に伴う同法32条1号の更正の請求及び同法35条3項1号の更正において、前件取消判決の拘束力(行政事件訴訟法33条1項)により、前件判決で認定された個々の財産の価額を用いて税額計算をしなければならないか。 【判旨】 最高裁は原判決を変更し、被上告人の請求を棄却した。相続税法32条1号は、遺産分割による各相続人の取得財産の変動という後発的事由に対応するための特則であり、同号の更正の請求においては当該後発的事由以外の事由を主張することはできず、一旦確定した相続税額の算定基礎となった個々の財産の価額の評価の誤りを請求理由とすることはできないと判示した。また、取消判決の拘束力によっても行政庁が法令上の根拠を欠く行動を義務付けられることはなく、国税通則法所定の更正の除斥期間が経過した後は、課税庁は前件判決に示された価額や評価方法を用いて同法32条1号の更正の請求に対する処分等をする法令上の権限を有しないとした。したがって、本件では本件申告時の株式価額を基礎として計算した本件更正処分は適法であるとした。なお、通知処分については、増額更正処分がその内容を実質的に包摂するため、取消しを求める訴えの利益がなく不適法として却下した。裁判官全員一致の意見である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。