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知財

発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ18003
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年7月14日
裁判官
國分隆文小川暁佐々木亮

AI概要

【事案の概要】 原告は、デジタルフォントプログラムの開発・販売等を業とする株式会社(モリサワ)であり、「MORISAWA」及び「モリサワ」に関する商標権を保有している。原告は「MORISAWA PASSPORT」という名称のライセンスプログラムを提供しており、ユーザーはライセンス契約を締結し、認証を受けた上で所定の台数の端末にフォントプログラムをインストールして利用する仕組みとなっていた。ライセンス契約上、フォントプログラムの複製や第三者への再販売・再配布は禁止されている。 氏名不詳の出品者が、被告(ヤフー)の運営するインターネットオークションサイト「ヤフオク!」において、実在する株式会社が原告とのライセンス契約に基づきダウンロードした「モリサワフォントプログラム」を複製したデータを、即決価格4,980円で出品した。出品ページには原告の登録商標と同一又は類似の標章を含む画像が表示されていた。原告は、この出品者に対する損害賠償請求権を行使するため、プロバイダ責任制限法4条1項に基づき、被告に対して出品者の氏名、住所、メールアドレス及び電話番号の開示を求めた。 【争点】 主な争点は、(1)出品ページにおける標章表示行為による商標権侵害の明白性(商標の類否、違法性阻却事由の存否)、(2)発信者情報の開示を求める正当な理由の有無である。被告は、原告商標と出品ページの標章は類似しないと主張したほか、商標権の消尽や商標的使用への非該当を主張した。特に被告は、本件商品は原告がライセンス契約に基づき提供したプログラムの複製であるから品質に差異はなく、品質保証機能は害されていないと反論した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を全部認容した。まず商標の類否について、結合商標である「MORISAWA PASSPORT」のうち「MORISAWA」部分は、原告がフォントソフト販売数で5年連続トップシェアを占めるなど需要者間で周知性を有することから、出所表示標識として相当程度強い印象を与える一方、「PASSPORT」部分は一般名詞にすぎず出所表示機能を持たないとして、「MORISAWA」部分を分離抽出して対比することを許容し、原告商標との類似性を認めた。指定商品との類似性も肯定した。 違法性阻却事由については、本件商品はライセンス契約所定の認証を経ずに複製されたものであり、原告の許諾なくオークションに出品されたものであるから、出所表示機能を害すると判断した。さらに、本件商品の取得者はライセンス証明書の取得やアフターサービス(アップデート、新書体の提供等)を受けられず、原告による品質管理も及ばないことから、真正品との間に品質の実質的差異があるとして品質保証機能も害されると認定した。被告の消尽の主張に対しても、本件商品は使用許諾されたプログラムの複製物であって原告の意思に基づかない流通であること等を理由に排斥し、商標権侵害の明白性及び開示の正当な理由を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。