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知財

(事件名なし)

判決データ

事件番号
令和2行ウ316
事件名
(事件名なし)
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年7月20日
裁判官
田中孝一小口五大稲垣雄大

AI概要

【事案の概要】 原告(米国法人オプティパルス社)は、平成28年7月29日、「剛性高出力高速レイジング格子構造」に関する発明について、特許協力条約(PCT)に基づく国際特許出願を行った。日本への国内移行手続の期限(国内書面提出期間)は優先日から30か月後の平成30年1月30日であった。 原告の代理人である米国の弁護士事務所では、担当弁護士が出願人の費用負担分散のため、国内移行手続の期間が30か月の国と31か月の国を分けて扱うという例外的な取扱いを指示した。ところが、担当パラリーガルが日本の特許事務所に費用見積りを問い合わせるメールの件名に日本への国内移行手続の期限を誤って記載し(正しくは1月30日のところ2月28日と記載)、この誤りがそのまま一覧表に転記された。担当弁護士はメール案の確認を行ったが、期限の誤りに気付かず、結果として正しい期限である平成30年1月30日までに明細書等翻訳文が提出されず、本件国際特許出願は取り下げられたものとみなされた。 原告は平成30年4月24日に特許法184条の4第4項に基づき翻訳文を提出したが、特許庁長官は令和元年6月3日付けで「正当な理由」がないとして手続を却下する処分をした。原告はこの却下処分の取消しを求めて出訴した。 【争点】 原告が国内書面提出期間内に明細書等翻訳文を提出できなかったことについて、特許法184条の4第4項所定の「正当な理由」があるか否か。原告は、代理人事務所にはダブルチェック体制が整備されており相当な注意を尽くしていたこと、例外的取扱いの中で様々な要因が重なった特段の事情があること、さらに令和3年の法改正で救済範囲が「故意」でなければ認められるよう拡大された動向を踏まえ「正当な理由」を緩やかに解すべきであることを主張した。被告(国)は、パラリーガルが期限を複数回にわたり確認しなかったこと、担当弁護士もメール案確認時やCC受信時に期限の正確性を一切確認しなかったことから、相当な注意を尽くしたとはいえないと反論した。 【判旨】 裁判所は、「正当な理由」があるときとは、特段の事情のない限り、出願人として相当な注意を尽くしていたにもかかわらず、客観的にみて期間内に翻訳文を提出できなかったときをいうと解した上で、原告の請求を棄却した。その理由として、まず、代理人事務所の文書管理システムは国内移行手続の期間が30か月の国と31か月の国を区別する仕様になっていなかったのであるから、パラリーガルは一覧表作成にあたり各国の期間を正確に調査・区別する必要があったにもかかわらず、具体的にどのような調査を行ったか明らかでないこと、日本の特許事務所に費用見積りを求めた際に期間を問い合わせることも容易であったのにそれをしなかったことを指摘した。次に、担当弁護士についても、30か月と31か月の国を区別する取扱いを自ら指示していたにもかかわらず、メール案確認時にパラリーガルが正確に区別しているか確認した形跡がなく、その後も複数回にわたりメールが送信された際に期限の正確性を一切確認しなかったことを認定した。さらに、例外的取扱いが行われていたのであれば、なおさら十分な注意を尽くすべきであったとして、特段の事情も認められないと判断した。法改正の動向等についても採用できないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。