都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3143 件の口コミ
知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和3行ケ10026
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年7月29日
裁判官
森義之中島朋宏勝又来未子

AI概要

【事案の概要】 原告(株式会社山晃住宅)は、朱色の半楕円と縞模様の半楕円を組み合わせた図形部分(「S」を図案化したもの)と、その右に「SANKO」の欧文字を横書きした文字部分からなる結合商標について、第36類(建物の管理・売買、土地の売買、損害保険契約の締結の代理等)を指定役務として商標登録出願をした。しかし、既に登録されている「SANCO」を含む引用商標1、2及び4と類似するとして、商標法4条1項11号に該当するとの拒絶査定を受けた。原告は不服審判を請求したが、特許庁は請求不成立の審決をしたため、原告がその取消しを求めて知的財産高等裁判所に出訴した。 【争点】 本願商標の図形部分と文字部分を分離して観察し、文字部分のみを引用商標と比較して類否を判断することが許されるか。原告は、結合商標の分離観察は例外的にのみ許されるとする最高裁判例の趣旨に照らし、本願図形部分と本願文字部分は一体不可分に捉えるべきであると主張した。また、本願図形部分から「エス」の称呼が生じるため、本願商標全体としては「エスサンコー」の称呼となり、引用商標の「サンコー」とは非類似であるとも主張した。さらに、不動産業界では「サンコー」の称呼を有する商標が多数存在し、文字部分の識別力が弱いこと、原告が長年にわたり本願商標を一体として使用してきた取引の実情も考慮すべきであると主張した。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告の請求を棄却した。まず、結合商標の類否判断について、各構成部分が分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合していない場合には、分離観察が許されるとの判断枠組みを示した。本願商標については、図形と文字という構成要素の性質の違いや、図形部分の上部が文字部分よりもはみ出す形となっていること等から、両部分は外観上明確に分離して看取されるとした。文字部分は商標全体の7割以上を占め、「SANKO」は辞書に載録のない造語であって需要者の印象に残りやすいことから、文字部分のみによって類否を判断することも許されるとした。図形部分から「エス」の称呼が生じ得るとしても、それは文字部分の冒頭の「S」を図案化して配置したものにすぎず、文字部分と独立した意味を有するものではないと理解されることも多いとした。その上で、本願商標の「SANKO」と引用商標の「SANCO」は、5文字中4文字目が異なるのみで外観が近似し、いずれも「サンコー」の称呼を共通にすることから、類似の商標であると判断し、本件審決に誤りはないと結論付けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。