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下級裁

公務執行妨害,強盗殺人未遂,銃砲刀剣類所持等取締法違反

判決データ

事件番号
令和1わ4846
事件名
公務執行妨害,強盗殺人未遂,銃砲刀剣類所持等取締法違反
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2021年8月10日

AI概要

【事案の概要】 被告人は、統合失調症にり患しており、令和元年6月16日早朝、大阪府吹田市の千里山交番において、警察官からけん銃を強奪する目的で犯行に及んだ。被告人は、事前にスマートフォンで交番の勤務態勢を検索し、旧友の名前を騙って虚偽の110番通報を行い、交番の警察官を出動させて人数を減らした上で、残っていた警察官(当時26歳)に対し、殺意をもって出刃包丁で胸部や大腿部等を多数回突き刺した。被害者は全治約6か月以上の瀕死の重傷を負い、左肺上葉部の摘出を余儀なくされた。被告人は被害者が装着していた実包5発入りの回転式けん銃をカールコードごと外して強奪し、その後逃走して着衣や所持品を各所に投棄し、翌日箕面市の山中で発見された。罪名は強盗殺人未遂・公務執行妨害、銃刀法違反(刃物不法携帯・けん銃不法所持)である。 【争点】 本件の争点は、被告人が犯行当時、限定責任能力の状態にあったか、それとも責任無能力の状態にあったかである。弁護人は、被告人が統合失調症の影響で責任無能力であったと主張し、検察官は限定責任能力にとどまると主張した。起訴後の精神鑑定を行ったL鑑定人は、被告人の行動はすべて幻聴や思考吹入による「させられ体験」であり、表面上合理的に見える行動も「見せかけの了解可能性」にすぎないとして、被告人に自己の意思で行動する余地はなかったとの意見を述べた。一方、起訴前鑑定を行ったO医師は、犯行前後の臨機応変かつ合理的な行動から、被告人には健全な精神機能を働かせる能力が残っていたとの意見を述べた。 【判旨(量刑)】 裁判所は、L鑑定について、通院先の担当医師が症状軽快と評価して段階的に減薬した経過を適切に評価していないこと、起訴前鑑定時の被告人の聴取内容(症状が軽快してうれしかった等の供述)を十分考慮していないこと、症状悪化の根拠として挙げる事情がいずれも薄弱であることなどの問題点を指摘し、客観的裏付けを欠く被告人の供述に過度に依拠した鑑定であるとして採用を否定した。他方、O医師の意見は合理的として採用し、犯行直前の虚偽110番通報における警察官との自然で臨機応変なやり取り、約3分間で無駄なくけん銃強奪を成功させた犯行態様、犯行後の証拠隠滅行動等から、被告人には目的達成のための判断力と状況認識能力が残っていたと認定した。結論として、被告人は統合失調症の影響を大きく受けつつも、善悪を判断し行動を制御する能力が著しく低下した限定責任能力の状態にあったと認め、懲役12年(求刑懲役13年)を言い渡した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。