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下級裁

不正競争防止法違反

判決データ

事件番号
令和3わ1139
事件名
不正競争防止法違反
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2021年8月18日
裁判官
栗原保

AI概要

【事案の概要】 被告人は、合成樹脂製品の製造・販売等を目的とするA株式会社の従業員として勤務し、同社が高いシェアを持つ製品(E)の製造に関する営業秘密にアクセスできる立場にあった。被告人は、中国企業(I有限公司)から勧誘を受け、同企業が進める同種製品の開発に継続的に協力する中で、その一環として以下の犯行に及んだ。 第1に、平成30年8月、不正の利益を得る目的で、E製造に必要な設備機器が記載されたファイルデータを、中国企業の担当者に送信して開示した。第2に、平成31年1月、不正の利益を得る目的及び国外使用目的で、サーバコンピュータから製造工程で使用する装置の作業手順等に関するファイルデータ6件をUSBメモリに複製して領得した上、翌日にはそこに含まれていた装置の構造を示す画像6枚を別のファイルに貼り付け、同じ中国企業の担当者に送信して開示した。 被害会社は、秘密情報管理規則の策定、製造設備設置場所へのセキュリティロック、共有フォルダへのアクセス制限など、営業秘密について厳重な管理を行っていた。被告人は、相手方企業から被害会社での新製品開発に有用な技術情報等の教示を受けることを見返りとして約束されていた。 【判旨(量刑)】 裁判所は、本件営業秘密が被害会社の高シェア製品に係る特殊かつ独自のものであり、流出した場合には同程度の品質の製品が開発されて被害会社のシェアが奪われ、事業に大きな影響を与えるおそれがあったと指摘した。また、被告人の犯行は一時的な犯意に基づくものではなく、中国企業の勧誘を受けて継続的に協力する中での犯行であり、営業秘密の領得・開示という犯罪類型の中でも悪質な部類に属すると評価した。 なお、法律適用上の争点として、検察官は第2の1(営業秘密の領得)と第2の2(開示)を併合罪と主張したが、裁判所は、領得罪が開示罪の手段となっているのが通例であるとの罪質に照らし、本件でも被告人が開示目的で領得していたことから、牽連犯として1罪で処断した。 他方、具体的な損害の発生は認定できず、前科もないことから、懲役刑の執行猶予の余地があるとした。もっとも、営業秘密の国外流出に対する強い抑止力の必要性から罰金刑の上限額が引き上げられている立法趣旨に鑑み、一般予防の見地から罰金刑の併科が相当とした。被告人が事実を認めて反省の態度を示していること等も考慮し、懲役2年(執行猶予4年)及び罰金100万円を言い渡した(求刑どおり)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。