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下級裁

窃盗,威力業務妨害,信用毀損

判決データ

事件番号
令和2わ360
事件名
窃盗,威力業務妨害,信用毀損
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2021年8月27日
裁判官
溝田泰之

AI概要

【事案の概要】 被告人はYouTuberとして活動していた者である。令和2年5月1日、共犯者と共謀の上、大阪市内の洋服店前の路上において、同店で購入したTシャツが偽ブランド品であるとの虚偽の事実に基づき返品を要求し、「偽物でしょ。」「日本人だまして楽しいですか。」などと言いがかりをつけながら、その様子を動画撮影した。これにより店主に無用の対応を余儀なくさせ、威力を用いて業務を妨害した(第1)。同月9日頃、上記犯行の撮影動画をYouTubeに投稿し、あたかも同店が偽ブランド品を販売しているかのような虚偽の事実を不特定多数が閲覧可能な状態にし、同店の信用を毀損した(第2)。さらに同月29日、愛知県岡崎市内のスーパーマーケットにおいて、陳列されていた魚の切り身1点(販売価格428円)を精算前に食べて窃取した(第3)。いずれの犯行もYouTubeの動画再生数を増やして利益を得る目的で行われたものであり、被告人は前刑の執行猶予期間中であった。 【争点】 第3の窃盗について、弁護人は、被告人には清算前の切り身を食べた後直ちに代金を支払う意思があったから不法領得の意思(権利者排除意思)がなく無罪であると主張した。具体的には、(1)通常の買い物手順と比べわずか2分足らず清算と処分の手順を逆転させただけであること、(2)被害者の財産権を尊重しないという規範的態度には出ていないこと、(3)不可罰の使用窃盗と並列に考えるべきであること、(4)被告人は食品を味わうためでも栄養摂取のためでもなく口腔内に押し込んだだけであるから実質は毀棄行為であり利用処分意思もないこと、を主張した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、不法領得の意思を認め窃盗罪の成立を肯定した。スーパーマーケットの販売方法は、来店客が商品を選びレジで代金を支払うというものであり、精算前に食べることは予定も許容もされていなかったと認定した。被告人の行為は単に清算と処分の手順が前後しただけではなく、被害者がその方法では売らないはずの商品を代金を支払うことなく領得し費消したものであり、権利者を排除して経済的用法に従い処分したといえると判断した。一時的な占有侵害にとどまる使用窃盗とは異なり、費消により確定的に所有者の権利を侵害していると指摘した。また、食品を口腔内に入れて嚥下する行為は飲食可能な食品の本来的な処分方法であるから、動画撮影目的であっても毀棄行為とはみられないとして利用処分意思も認めた。 量刑については、威力業務妨害・信用毀損の態様が悪質で結果も重く、動画再生数目的という動機に酌量の余地はないとした。一方、窃盗の被害額は軽微で直ちに弁償されていること、被害者との間で150万円の示談が成立し128万円が支払済みであること、被告人が反省の態度を示していること、家族や雇用主による更生支援が期待できることを考慮し、懲役1年6月・執行猶予4年(保護観察付き)を言い渡した(求刑は懲役1年6月の実刑)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。