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最高裁

窃盗被告事件

判決データ

事件番号
令和3あ1
事件名
窃盗被告事件
裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判年月日
2021年9月7日
裁判種別・結果
判決・破棄差戻
裁判官
長嶺安政戸倉三郎宇賀克也
原審裁判所
東京高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 被告人がスーパーマーケットにおいて食料品10点を窃取したとして起訴された窃盗被告事件である。第1審は、被告人が重症の窃盗症(クレプトマニア)にり患しており、その影響により窃盗行為への衝動を抑える能力が著しく低下していた疑いがあるとして、行動制御能力が著しく減退していた合理的疑いが残ることから心神耗弱を認定し、懲役4月に処した。これに対し検察官が事実誤認を主張して控訴した。控訴審(東京高裁)は、被告人が窃盗症にり患していたとしても犯行状況からは自己の行動を相当程度制御する能力を保持していたとして完全責任能力を認め、第1審判決を破棄し、何ら事実の取調べをすることなく懲役10月に処した。被告人側が上告した。 【争点】 控訴審が、心神耗弱を認めた第1審判決を事実誤認として破棄した上で、自ら事実の取調べをすることなく完全責任能力を認めて自判したことが、刑訴法400条ただし書に違反するか。 【判旨(量刑)】 最高裁第三小法廷は、裁判官全員一致の意見で原判決を破棄し、東京高裁に差し戻した。弁護人の上告趣意のうち判例違反をいう点は事案を異にする判例を引用するもので本件に適切でなく、その余は実質的に法令違反・事実誤認の主張であって刑訴法405条の上告理由に当たらないとしつつ、職権により調査した。最高裁は、行動制御能力が著しく減退していた合理的疑いが残るとして心神耗弱を認めた第1審判決について、その認定が論理則・経験則等に照らして不合理であるとして事実誤認を理由に破棄しながら、控訴審において何ら事実の取調べをすることなく、訴訟記録及び第1審で取り調べた証拠のみによって直ちに完全責任能力を認めて自判した原判決は、刑訴法400条ただし書に違反すると判示した。最高裁は、昭和31年大法廷判決等の先例を引用し、この違法が判決に影響を及ぼすことは明らかであって、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するとして、刑訴法411条1号により原判決を破棄し、同法413条本文に従い東京高裁に差し戻した。本判決は、控訴審が第1審の心神耗弱認定を覆して完全責任能力を認定する場合には、自ら事実の取調べを行う必要があることを改めて確認した意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。