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下級裁

国家賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和2ネ1423
事件名
国家賠償請求控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2021年9月22日
裁判種別・結果
その他
裁判官
平田豊中久保朱美井出弘隆
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 スリランカ国籍の控訴人ら2名は、在留期間を超えて日本に残留し、難民不認定処分を受けた後、入管法24条4号ロ(不法残留)を理由とする退去強制令書発付処分を受けた。その後、難民不認定処分に対する異議申立てを行ったところ、平成26年12月17日に仮放免許可更新のため東京入管に出頭した際、仮放免不許可を通知されて収容され、同日中に異議申立棄却決定を告知された。控訴人らは翌18日早朝にチャーター機による集団送還でスリランカに強制送還された。告知から送還まで控訴人Aは約18時間、控訴人Bは約15時間しか猶予がなかった。控訴人らは、退令の執行が難民不認定処分に対する取消訴訟等の提起を検討する時間的猶予を与えずに行われ、裁判を受ける権利を侵害したと主張し、被控訴人(国)に対し国賠法1条1項に基づき各500万円の慰謝料を求めた。原審は請求をいずれも棄却したため、控訴人らが控訴した。 【争点】 1. 本件送還の国賠法上の違法性(異議申立棄却決定の告知を送還直前まで遅らせ、告知後に訴訟提起の機会を与えずに送還したことが、裁判を受ける権利を侵害し違法か) 2. 控訴人らの損害額 【判旨】 控訴一部認容(各30万円の慰謝料を認容)。入管法上、異議申立棄却決定後に取消訴訟の出訴期間満了まで送還を停止すべき法令上の根拠はなく、出訴期間満了前の送還が直ちに違法になるとはいえない。しかし、行政事件訴訟法の自由選択主義や教示制度の趣旨、難民異議申立事務取扱要領が異議申立棄却決定を速やかに通知すべきと定めていることからすれば、送還停止規定がないことをもって、被処分者の司法審査を受ける機会を実質的に奪うような結果を許容することはできない。本件では、異議申立棄却決定がされてから告知まで40日以上が経過しており、その間に控訴人らが仮放免許可更新のため東京入管に出頭した機会があったにもかかわらず告知されなかったこと、控訴人らが集団送還の対象者とされ送還日程が事前に決定されていたこと等からすれば、被控訴人は集団送還を確実に実施するため意図的に告知を遅らせたと評価せざるを得ない。控訴人Aは弁護士への連絡を繰り返し求めたが約30分間に5度の架電機会を与えられただけで連絡がつかず、控訴人Bは提訴希望を述べたが入管職員に「送還を待つという意味ではない」と告げられた。これらの一連の行為は、控訴人らから難民該当性に対する司法審査を受ける機会を実質的に奪ったものであり、憲法32条の裁判を受ける権利、同31条の適正手続の保障及び同13条に反し、国賠法1条1項の適用上違法である。なお、控訴人らの難民申請が濫用的であるか否かも含めて司法審査の対象とされるべきであり、その事情をもって司法審査の機会を奪うことは許容されない。慰謝料は各30万円が相当である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。