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下級裁

傷害

判決データ

事件番号
令和2う348
事件名
傷害
裁判所
名古屋高等裁判所
裁判年月日
2021年9月28日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
鹿野伸二後藤眞知子菱川孝之
原審裁判所
岐阜地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 被告人が、平成28年5月、当時の自宅で生後約3か月の長男Aの身体を激しく揺さぶるなどの暴行を加え、回復の見込みのない重症心身障害の後遺症を伴う急性硬膜下血腫等の傷害を負わせたとして起訴された傷害事件の控訴審である。原審(第一審)は、被告人が上記暴行を加えたと認めるには合理的疑いが残るとして無罪を言い渡した。これに対し、検察官が訴訟手続の法令違反及び事実誤認を理由に控訴した。 【争点】 主な争点は以下の3点である。第1に、原審が検察官請求のB医師の鑑定書等を刑訴法316条の32第1項の「やむを得ない事由」なしとして却下したことの当否。第2に、原審がB医師の鑑定を職権で証拠調べしなかったことが審理不尽に当たるか。第3に、Aの各傷害(急性硬膜下血腫、びまん性脳浮腫、網膜出血等)が揺さぶり行為によって生じたと認定すべきか、ソファーからの落下等の別原因で生じた可能性が残るかという事実認定の当否である。検察官は、B医師が指摘する斜台後面の血腫の存在等を根拠に、各傷害を総合評価すれば揺さぶり行為が認められると主張した。 【判旨(量刑)】 名古屋高裁は、検察官の控訴を棄却し、原審の無罪判決を維持した。まず訴訟手続の法令違反について、B医師の鑑定書等の証拠調べ請求を「やむを得ない事由」なしとして却下した原審の判断は相当であるとした。弁護人の主張変更への対応として新証拠が必要になったとの検察官の主張に対しては、弁護人は公判前整理手続の段階から一貫してソファー落下の可能性を主張しており、検察官の証拠請求は実質的に証拠調べの結果を踏まえた立証構造の組替えであって公判前整理手続の趣旨に反するとした。職権証拠調べ義務違反の主張についても、B鑑定の中核である「斜台後面の血腫」は原審で証言した複数の医師も放射線科医も指摘しなかったものであり、その証拠価値が極めて高いとは評価できないこと、証拠調べをすれば更に相当期間の審理が必要となること等から、審理不尽には当たらないとした。事実誤認の主張についても、原判決が各傷害の機序を個別に検討した上で総合考慮していることは判文から明らかであり、検察官が主張するような不当な判断手法はとっていないとした。さらに、「揺さぶり行為があれば特定の傷害が発生する」としても「他の原因ではその傷害は発生しない」ことが立証されなければ傷害の存在から揺さぶり行為を推認することはできないという論理を示し、検察官において各傷害が揺さぶり以外の原因では同時期に発生しないことについて合理的疑いを超えた証明ができていないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。