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知財

特許権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
令和1ワ14314
事件名
特許権侵害差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年9月30日

AI概要

【事案の概要】 原告(バイオメット・シー・ブイ)は、ジンマー・バイオメットグループに属し同グループの知的財産権を管理する法人である。原告は、「軟骨下関節表面支持体を備えた骨折固定システム」と題する特許権(特許第4994835号、優先日平成15年3月27日)を有していた。本件特許は、遠位橈骨骨折(手首付近の骨折)の治療に用いる固定プレートに関するもので、プレートの頭部に設けられた2組の孔から挿入されるピン(突起)が、骨内で互いに交差する方向に延びることにより、軟骨下骨を背側面側と手掌側面側の2箇所で支持し、骨折部の複数の骨片を整列・安定化させて適正な治癒を可能とする技術である。 被告(メイラ株式会社)は、医療機器の開発・製造・販売等を行う会社であり、平成27年12月から平成31年3月31日まで、遠位橈骨骨折用の固定プレートシステム「D-Plate」等(被告製品1ないし3)及びロッキングピン(被告製品4)を製造・販売していた。原告は、被告各製品が本件特許権の技術的範囲に属すると主張し、特許法100条に基づく製造販売の差止め及び廃棄、並びに民法709条に基づく損害賠償465万4478円の支払を求めた。 【争点】 主な争点は、(1)被告製品が本件発明の技術的範囲に属するか(構成要件1B・1C・1D・1Hの充足性、構成要件1Kの充足性等)、(2)被告製品4(ピン)について間接侵害が成立するか、(3)本件特許が無効理由(新規事項追加、明確性要件違反、サポート要件違反、実施可能要件違反、進歩性欠如)により無効とされるべきか、(4)損害額であった。特に構成要件1Kにおける「背側面側の軟骨下骨」「手掌側面側の軟骨下骨」の解釈が中心的争点となった。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を一部認容した(被告製品1ないし3の製造販売差止め、廃棄、及び損害賠償90万1910円の支払)。 構成要件充足性について、裁判所は、構成要件1Cの「頭部は本体部に対して上方向に角度をなし」との文言は、頭部「全体」が角度をなすことまでは要求しておらず、頭部が本体部に対して上方向に角度をなしていれば足りると解した上で、被告製品3はこれを充足すると判断した。また、構成要件1Kの「背側面側」「手掌側面側」の文言については、軟骨下骨の特定部位を指すのではなく、相対的な位置関係を示すものと解釈し、被告製品3が充足すると認定した。これにより、被告製品3は本件発明1の全構成要件を充足し、被告製品1ないし3も各本件発明の技術的範囲に属すると判断した。 間接侵害については、被告製品4(ピン)は他の固定プレートにも使用されていることから特許法101条1号の専用品には当たらず、また同条2号の「発明による課題の解決に不可欠なもの」にも該当しないとして、いずれも否定した。 無効理由については、新規事項追加(無効理由1)、明確性要件違反(無効理由2)、サポート要件違反(無効理由3)、実施可能要件違反(無効理由4)、先行文献に基づく進歩性欠如(無効理由5・6)のいずれについても、被告の主張を排斥した。特に進歩性に関しては、先行文献(乙5公報)は骨の形状に合わせたプレートを提供する発明であり、本件発明のように互いに交差する2列の突起によって軟骨下骨を2箇所で支持するという技術思想は開示されていないと判断した。 損害額については、原告は知的財産権の管理法人にすぎず製品の販売等をしていないことから、特許法102条2項の適用は否定された。他方、同条3項に基づき、技術分野の平均実施料率(約6%)、本件発明の重要性、被告の売上への直接貢献等を考慮して実施料率を認定し、損害賠償額90万1910円を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。