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行政

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ5020
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2021年10月7日
裁判官
山地修太田章子関尭熙

AI概要

【事案の概要】 原告(元暴力団構成員の男性)は、平成21年頃に大阪府警察本部に暴力団離脱届を提出していたにもかかわらず、平成30年9月の覚せい剤取締法違反被疑事件に係る職務質問の際、警察官が作成した捜査報告書(本件報告書)に原告が「暴力団構成員」であると記載されたことについて、名誉毀損・人権侵害を主張した。さらに、原告は大阪拘置所に収容中、大阪府警察本部に対し3回にわたり書面を郵送し、暴力団構成員として登録されている理由の開示等を求めたが、いずれについても何ら回答がなされなかった。原告は、これらの行為が違法であるとして、被告(大阪府)に対し、国家賠償法1条1項に基づき慰謝料100万円の支払を求めた。 【争点】 ①警察官が捜査報告書に原告を暴力団構成員と記載した行為等の違法性、②大阪府警察本部長等が原告の3通の書面に対して何ら回答等をしなかったことの違法性、③損害の発生及び数額。 【判旨】 裁判所は、争点①については違法性を否定した。本件報告書の「暴力団構成員」との記載は犯歴照会の回答経緯として記載されたものにすぎず、同日付けで別途作成された捜査報告書(本件加入状況報告書)には原告が「元」暴力団構成員である旨が明記され、両報告書は同時に検察庁に送致されていた。一連の捜査資料を閲読すれば誤記であることは明らかであり、捜査・公判への影響も大きくないとして、職務上の注意義務違反には当たらないと判断した。 争点②については、3通の書面を個別に検討した。第1の書面は開示請求の根拠や対象が不明確であり、事実上の問い合わせと理解してもやむを得ないとして違法性を否定した。一方、第2の書面(3枚目)及び第3の書面については、個人情報の開示請求をする意思が明示されていると認定した。被告は、所定の開示請求書(本件書式)を用いていないこと、郵送による請求は受け付けていないこと、本人確認ができないこと等を主張したが、裁判所はいずれも退けた。大阪府個人情報保護条例の目的や「何人も」開示請求できる旨の規定に照らし、拘置所に収容され本件書式を入手することが不可能な者にまで書式の使用を義務付けることや、郵送による請求を一律に拒否することは、開示請求権を違法に侵害し条例の趣旨に反すると判示した。また、書面の記載内容や拘置所の検閲印等から本人確認は可能であったとし、仮に困難であったとしても、本人確認資料の送付を求めるなど合理的な対応をすべき義務があったと指摘した。 以上から、第2・第3の書面に何ら回答等をしなかったことは国家賠償法1条1項の適用上違法であると認め、原告の個人情報開示請求権の侵害による精神的損害に対する慰謝料として10万円の支払を命じた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。