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知財

(事件名なし)

判決データ

事件番号
令和2行ケ10131
事件名
(事件名なし)
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2021年10月13日
裁判官
大鷹一郎小林康彦小川卓逸

AI概要

【事案の概要】 本件は、「画像形成装置」に関する特許(特許第6055971号)の特許権者である原告が、被告キヤノン株式会社の請求に基づき特許庁がした特許無効審決の取消しを求めた審決取消請求事件である。 原告らは、平成25年4月に原出願(本件出願1)をした後、平成26年11月に分割出願(本件出願2)を行い、さらにその後2度の分割を経て本件特許出願に至り、特許権の設定登録を受けた。しかし、本件出願2の際に、原出願の明細書等には存在しなかった図面(図7ないし図15)及びその関連説明が追加されていたため、分割要件(特許法44条1項)を満たさないと判断された。その結果、本件特許出願の出願日は原出願日(平成25年4月23日)に遡及せず、本件出願2の現実の出願日である平成26年11月4日となり、それ以前に公開されていた引用例(特開2013-214848号公報)に記載された発明と同一であるとして、特許法29条1項3号に該当するとの理由で特許無効審決がなされた。 【争点】 主な争点は、(1)本件出願2の審査において審査官が分割要件違反を看過したことが「重大かつ明白な行政の瑕疵」に当たり、本件特許査定が当然無効となるか、(2)特許無効審判の審判合議体には分割要件違反の状態を解消する方法を特許権者に示す義務があったかの2点である。原告は、審査官の照合間違いという行政の事務的瑕疵により分割要件違反が看過されたのであるから、行政が自ら本件出願2まで遡って違反状態を解消する方法を示すべきであったと主張した。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告の請求を棄却した。 まず争点(1)について、裁判所は、本件出願2の分割要件違反は明細書等の照合により容易に判明し得たものであり、審査官がこれを看過したことは適切ではなかったと認めた。しかし、分割出願の出願時が原出願の時に遡及する効果を得るには出願人が自己の責任と判断で適法な分割出願を行うべきであること、原告自らが図面等を追加したこと、2度の拒絶理由通知を受ける過程で追加部分を削除する補正により分割要件違反を解消する機会があったことを総合考慮し、審査官の看過は「重大かつ明白な行政の瑕疵」には当たらず、本件特許査定が当然無効となるとは認められないと判断した。 次に争点(2)について、特許法17条の2第1項の反対解釈として特許査定の謄本送達後は補正が不可能であること、特許法には分割要件違反を解消するための手続規定が存在しないことから、審判合議体に分割要件違反の解消方法を原告に示す義務はないとした。 以上により、本件発明は引用発明と同一であり、特許法29条1項3号に該当するとした本件審決の判断に誤りはないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。