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特許権侵害行為差止等請求事件

判決データ

事件番号
平成31ワ7470
事件名
特許権侵害行為差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年10月13日

AI概要

【事案の概要】 グラフェン及びナノ材料の研究開発等を行う原告が、黒鉛粉末製品を製造・販売する被告ら(被告日本黒鉛工業及び被告日本黒鉛商事)に対し、特許権侵害を理由に提起した訴訟である。原告は、「グラフェン前駆体として用いられる黒鉛系炭素素材」に関する2件の特許権(本件特許権1及び2)を保有していた。これらの特許は、黒鉛の結晶構造における菱面晶系黒鉛層(3R)の割合(Rate値)が31%以上(特許1)又は40%以上(特許2)であることを特徴とするものであり、菱面体晶の割合が高い黒鉛系炭素素材はグラフェンが剥離しやすく、高濃度のグラフェン分散液を得られるという発明であった。原告は、被告らが製造・販売する黒鉛粉末製品5種(被告製品1~5)がこれらの特許発明の技術的範囲に属するとして、被告日本黒鉛商事に対し販売差止めを、被告ら各自に対し損害賠償各1000万円の支払を求めた。 【争点】 主な争点は、(1)被告製品3の構成要件充足性(X線回折法によるRate値の測定結果にばらつきがあること)、(2)被告各製品の構成要件C(「グラフェン前駆体として用いられる黒鉛系炭素素材」)の充足性(電波的力による処理が必要か否か、被告製品5が人造黒鉛であるか否か)、(3)被告らによる特許出願前の公然実施の有無、(4)新規性・進歩性の欠如、(5)記載要件違反などであった。 【判旨】 裁判所は、まず構成要件充足性について、被告製品1~4は本件各発明の技術的範囲に属すると認定した。被告製品3のRate値については、原告の測定では45.8%、被告らの測定でも49.07%、31.82%、71.46%といずれも31%以上であるため、構成要件B-1を充足すると判断した。構成要件Cについて、「グラフェン前駆体」の製造過程の処理方法に限定はなく、電波的力による処理は実施例にすぎないとして被告らの限定解釈を退けた。ただし被告製品5は原材料が人造黒鉛であり天然黒鉛ではないとして、構成要件Cを充足しないと認定した。 その上で、公然実施(争点3)について、被告らは特許出願前の2013年2月頃から被告製品1、2及び4と同一の製品名の黒鉛製品を一般に製造・販売してきたこと、製品規格や製造工程に特段の変更がなかったこと、出願前に採取・保管されていたサンプルのRate値が構成要件を充足していたことなどを認定し、これらの製品の販売は秘密保持義務のない不特定多数の者に対して行われたものであるから、本件各発明は特許出願前に日本国内で公然実施された発明に該当し、無効事由を有すると判断した。結論として、原告の請求はいずれも理由がないとして全部棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。