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知財

特許権侵害行為差止等請求事件,損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成31ワ7038
事件名
特許権侵害行為差止等請求事件,損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2021年10月29日

AI概要

【事案の概要】 本件は、「グラフェン前駆体として用いられる黒鉛系炭素素材」に関する2件の特許権(特許第5697067号・特許第5688669号)を有する原告が、黒鉛製品を製造販売する被告伊藤黒鉛工業及び被告西村黒鉛に対し、特許権侵害を理由として、被告製品の製造販売等の差止め・廃棄及び損害賠償(各1000万円)を求めた事案である。本件各発明は、黒鉛の結晶構造のうち菱面晶系黒鉛層(3R)と六方晶系黒鉛層(2H)の割合をX線回折法で測定した値Rate(3R)が31%以上(発明1)又は40%以上(発明2)であることを特徴とするもので、この特徴によりグラフェンが剥離しやすく高濃度・高分散のグラフェン分散液が得られるとされている。 【争点】 主な争点は、(1)被告各製品が本件各発明の技術的範囲に属するか、(2)公然実施に基づく新規性欠如による無効の抗弁の成否、(3)先使用権の成否、(4)消尽の成否であった。特に、X線回折法による測定結果の解析方法(解析ソフトPDXLの自動解析機能と手動解析条件入力の違い)の信頼性や、本件特許出願前から同一製造工程・規格で製造販売されていた被告各製品のRate(3R)の認定が大きな争点となった。 【判旨】 裁判所は、まず構成要件充足性について、「グラフェン前駆体として用いられる黒鉛系炭素素材」(構成要件1C・2C)は、Rate(3R)が31%以上又は40%以上であれば、特段の事情がない限り充足すると解釈した。その上で、原告・被告双方の測定結果を詳細に検討し、被告製品Aの全製品及び被告製品Bの全製品が本件各発明の技術的範囲に属すると認定した。しかし、公然実施に基づく新規性欠如の抗弁について、被告ら及び関連訴訟の第三者(日本黒鉛ら、中越黒鉛)が、本件特許出願前から同一の製造工程・規格で被告各製品を製造販売しており、その間に菱面晶系黒鉛層の割合に影響を及ぼす変更がなかったことから、出願前の製品も現在の製品と同様に本件各発明の技術的範囲に属していたと認定した。そして、当業者はX線回折法による測定・解析によりRate(3R)を算出して発明の内容を知ることができたとして、本件各発明は特許出願前に公然実施されていたものと認め、本件各特許はいずれも無効であるとして、原告の請求をいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。