都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3137 件の口コミ
行政

損害賠償等請求事件

判決データ

事件番号
平成31ワ1439
事件名
損害賠償等請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2021年11月4日

AI概要

【事案の概要】 原告は、高槻市長から居宅サービス事業者等として指定を受け、訪問介護サービス事業等を営む法人である。被告(高槻市)の職員が平成26年8月に実施した実地指導において、原告の事業所が作成・管理していた訪問介護計画書等に多数の不備が発見された。具体的には、(1)サービス提供責任者以外の者が作成した訪問介護計画書等の存在、(2)居宅サービス計画書等の不存在、(3)訪問介護計画書等の不存在、(4)利用者の同意日の記載漏れや同意日がサービス提供開始日より後になっている不備等であった。調査対象の利用者61名のうち大半にこれらの不備が認められた。 被告は実地指導の結果を踏まえ、訪問介護計画が作成されないまま実施されたサービスについて介護給付費を自主返還するよう文書で指摘した。原告は約1年半にわたる被告との協議を経て、平成28年に被告及び利用者に対し合計約2020万円を返還した。その後、原告は被告に対し、主位的に国家賠償法1条1項に基づく損害賠償として2020万1697円、予備的に民法703条に基づく不当利得返還として1978万7270円の支払を求めて提訴した。 【争点】 1. 被告の行政指導が返還を強制する違法なものであったか(任意性の有無) 2. 行政指導の内容が介護保険法等の趣旨に反するものであったか 3. 損害の発生及びその数額 4. 不当利得返還請求権の成否(返還合意の有無) 【判旨】 裁判所は、原告の請求をいずれも棄却した。 争点1について、行政指導の目的・内容、指導の方法・態様、原告代表者が表明した意思内容等を総合的に考慮し、被告の行政指導が強制にわたるものとは認められないと判断した。被告は介護保険法22条3項に基づく返還請求をしたことはなく、原告の自主的な点検を促すにとどまっていたこと、原告代表者も不備の存在自体は認めた上で協議に応じ返還額を自ら算定していたこと等を認定した。原告が主張する被告職員の脅迫的・威圧的言動についても、これを認めるに足りる的確な証拠はないとした。 争点2について、訪問介護計画等の事前作成及び利用者の同意取得は介護保険法上重要な要件であり、これらに違反する場合に居宅介護サービス費等の返還を促す行政指導は介護保険法等の趣旨に沿うものであると判示した。指定居宅サービス事業者の指定が取り消されていなくとも、個別のサービスについて法令違反がある場合には返還義務が生じ得るとし、原告が援用する最高裁平成23年判決は事案を異にすると判断した。 争点4について、原告が返還申出書を提出し被告がこれを受けて返還を受けた経緯から、遅くとも返還時点までに返還合意が成立していたと認め、被告の利得には「法律上の原因」があるとして不当利得返還請求を否定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。