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知財

商標権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ3646
事件名
商標権侵害差止等請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2021年11月9日
裁判官
谷有恒杉浦一輝布目真利子

AI概要

【事案の概要】 原告は、京都市内で健康維持を目的とした運動器具等を開発・販売する個人事業者であり、平成10年頃に車輪付き杖(以下「本件商品」)を発明し、「ローラーステッカー」の商品名(原告標章)で販売していた。被告フジホームは介護用品の開発・販売を目的とする株式会社であり、平成27年2月に原告と取引基本契約を締結して本件商品の仕入れを開始した。しかし被告フジホームは、仕入れた本件商品の梱包箱に「ハンドレールステッキ」という独自の商品名(被告ら標章)のシールを貼り付け、原告の使用説明書を自社作成の取扱説明書に差し替えて販売した。被告サンリビングは、被告フジホームから本件商品を仕入れてダイワに卸売りし、ダイワが通信販売等で販売していた。 原告は平成31年2月に「ローラーステッカー」について商標登録を出願し、令和元年12月に登録がなされた。原告は令和元年8月に被告フジホームとの取引を停止し、その後被告サンリビングと直接取引を開始したが、被告サンリビングも被告ら標章を付して販売を続けた。そこで原告は、商標登録前の期間(前半期間)については原告標章の出所表示機能を毀損する共同不法行為が成立し、商標登録後の期間(後半期間)については商標権侵害が成立するとして、被告ら標章の使用差止めと300万円の損害賠償を求めた。 【争点】 1. 前半期間(商標登録前)における共同不法行為の成否 2. 後半期間(商標登録後)における商標権侵害の成否 3. 損害の発生及び額 【判旨】 裁判所は、原告の請求をいずれも棄却した。 争点1について、裁判所は、製造者が商品名を付して卸売業者に譲渡した後、卸売業者がその商品名のまま販売するか別の商品名に変更するかは、当初の商品名で販売すべき旨の合意や条件付けがない限り、卸売業者の自由であるとの一般的判断枠組みを示した。その上で、取引基本契約には原告標章の使用義務の定めがないこと、被告フジホームは取引開始前から被告ら標章の使用予定を示しておりこれを秘匿していなかったこと、原告は被告フジホームによる被告ら標章の使用を認識しながら約4年間にわたり懸念を表明するに止まり使用の禁止や条件付けを行わなかったこと等を認定し、原告標章での販売に関する合意や条件は存在しなかったと判断した。被告サンリビングとの間でも同様に、商品名に関する制約は認められないとした。 争点2について、裁判所は、商標権侵害は指定商品の同一類似の範囲内で商標権者以外の者が登録商標と同一又は類似の商標を使用する場合に成立するのが基本であるところ、原告が原告標章を付した商品を被告らに譲渡した時点で競業者が存在しなかった以上、商標権はその役割を終えたと評価でき、被告らが原告標章以外の商品名で販売できるかは商標権の問題ではなく当事者間の合意の問題であるとして、商標権侵害の成立を否定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。